◆◆◆ 2411 ★ 納豆の効用 ◆◆◆

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2016.1.17.

1.納豆の栄養素

納豆は、煮た大豆を納豆菌で発酵させて作る食品。本来の大豆に含まれている栄養素に加え、発酵させることによりさらに別の栄養素が加わっています。

(1)大豆イソフラボン

女性の味方とも言えるこの栄養素は、女性ホルモンであるエストロゲンと似た性質を持っており、摂取すると不足した女性ホルモンを補ってくれます。

例えばエストロゲンには下記のような働きがあります。

(1)肌の新陳代謝を促進し、肌をキレイな状態にしてくれる

(2)髪や爪にツヤやハリを与えてくれる

(3)コレステロールの増加を防ぎ、動脈硬化を予防する

(4)乳房や性器の発育を助け、女性らしい身体にしてくれる

(5)子宮内の膜を厚くし、受精卵が育つような環境に整えてくれる

男性にとっても、コレステロールを気にしている人や髪の毛を気にしている人など、それを補給してくれる大切な要素が含まれているので、摂取することに越したことはありません。積極的に摂ることをおすすめします。ちなみに納豆1パック(約50g)には、大豆イソフラボンが65mg含まれています。日本人の1日の平均摂取量は18mgと言われているので、朝に食べるだけでもそれを3倍上回る量を摂ることができるのです


(2)ミネラル

ミネラルは、地球に存在する四元素(水素、炭素、窒素、酸素)を除いた要素を総称していい、現在では塩素、硫黄、コバルトを除く13種類の元素がその一部として言われています。納豆は、そんなミネラルが豊富に含まれています。よって食べることによって、こんな健康効果が期待できます。

(1)カルシウムが含まれているので、骨を丈夫にしてくれます。

(パックの納豆に含まれているカルシウムの量は、プレーンヨーグルト1パックの約1/2分)

(2)鉄が含まれているので、血液の量を増やし、貧血の対策。

(1パックの納豆に含まれている鉄の量は、牛レバーの約40g分)。

(3)マグネシウムがふくまれているので、エネルギーの代謝を助け、動脈硬化を予防してくれるといわれています。

(1パックの納豆に含まれるマグネシウムの量は、牡蠣の約3個分)。

他にも様々な効果がありますが、いずれも食を通した口からの摂取しか取り入れることができません。納豆は、そんなミネラルを豊富に含む貴重な食材と言えます

(3)食物繊維

食物繊維は不溶性と水溶性の2種類があります。前者は、胃の調子を整え、便秘や宿便を予防することができ、後者は、体内での食べたものの移動速度と、小腸での糖分の消化速度を遅める働きがあります。納豆には、その両方が非常に多く含まれている大変貴重な食品なのです。

便秘や宿便を予防することにより、腸にたまった排泄物に含まれる余分な脂肪分や糖分を吸収することがなくなるので、肥満の予防にもつながります。

また糖分の吸収速度を遅めることにより、血糖値の上昇を抑え、生活習慣病を予防する効果もあります。ちなみに1パックの納豆に含まれる食物繊維の量は、にんじん1本分に相当します

(4)ナットウキナーゼ

納豆菌がつくり出す酵素で、血液に含まれるたんぱく質の一種「フィブリン」を効率的に分解してくれるものです。このフィブリンを分解することにより、血液をサラサラにし、血栓を予防してくれます。

血栓は血管の流れが止まり、臓器に血が流れなくなってしまう可能性がある病気です。

運動不足や肥満者、高齢者になりやすいものなので、それを予防してくれるといわれているので、生きている上で非常に重要ですね。

(5)ビタミンB2

多くの種類をもつビタミンの中でも、納豆には”B2”が特に多く含まれています。これは、摂取したたんぱく質や炭水化物を体内で代謝できるようなエネルギー源に替えてくれる作用があります。

よって、スポーツをする人や筋トレで体力を消費しやすい人にとって欠かせない栄養素です。1パックに含まれる納豆のビタミンB2の量は、ししゃも5尾分に相当し、非常に効率よく摂ることが可能です。

(6)ムチン

ネバネバ成分を指し、おくらや山芋にも同様の栄養素が含まれています。これは糖たんぱく質の一種で、おもに粘膜を保護する作用があります。胃の免疫を高めて胃腸炎になることを防いだり、鼻の粘膜を保護し風邪を引きにくくしたりなど、不規則な生活を送り、かつ薬に頼りがちな現代人にとって大変役に立つ栄養素なのです。また水溶性食物繊維にもなるため、お通が良くなり胃の調子を整えてくれる役目もあります。

以上の他にも様々な栄養素が含まれており、納豆は「栄養の宝庫」と言っても過言ではない食品なのです。

2.納豆を食べてもらいたいのはこんな人!

納豆には優れた栄養素をもっていることがわかりました。ではそれを踏まえて、どんな人たちが食べるとその効果が得られやすいのでしょうか?

(1)成長期の女の子

大豆イソフラボンは女性ホルモンを補い、女性らしい身体にしてくれるので、身長だけでなく乳房や性器の発達が著しい成長期の女の子が食べるとより効果が顕著に表れます。

「女の子の成長期はいつ頃なの?」と疑問をもつ人もいるかもしれませんが、”初経を迎える歳”がその目安と言われています。個人差はありますが、早い子で10歳から、遅い子でも15歳から始まるので、小学校の高学年から中学生の間で第1ステップがあります。

そのため、朝食に納豆を食べる習慣を身につけ、納豆の苦手意識をなくしていくと良いでしょう

(2)妊娠の準備ができた女性

こちらも大豆イソフラボンの栄養素が役に立ちます。上でも紹介したように、子宮内の状態を整えてくれる働きがあるため、受精卵の着床が良くなり、胎児が育ちやすくなります。また妊娠すると、ホルモンバランスが崩れて苛立ちや体調不良を起こすことがあります。大豆イソフラボンを摂取することで、それを安定しやすくなります。

摂取のしすぎは腹痛や下痢になる可能性があるので注意が必要ですが、朝ごはんに納豆を1パック分食べる習慣をつけると安定して大豆イソフラボンを摂取できるでしょう

(3)不規則な生活を送る人

夜間に仕事を行い、朝に帰宅して就寝、そして日が暮れるとともに起床してまた夜に出社する......。サービス業が増えるに連れて、そんなサイクルを過ごす人が急激に増えています。また激務で十分な睡眠が取れない人も多いかと思います。それはビジネスマンに限らず、卒業論文や宿題に追われる学生でもあり得るかもしれません。

そんな人たちに、ぜひ納豆を食べてもらいたいです。不規則な生活を送る人は、ホルモンバランスが崩れ、血行不良による肌荒れや貧血になりやすくなります。また夜に回復するはずの免疫が機能せず、低下している状態で身体を動かすため、風邪をひきやすくなります。

納豆に含まれている大豆イソフラボンやムチンの効果で、そのようなホルモンバランスの安定化、血行不良の改善、免疫回復を促進し、健康な身体に近づけることができるのです

(4)ダイエット実行者、肥満を気にしている人

「体重を落としたい」、「無駄な脂肪を減らしたい」、「昔の体型に戻したい」......。そんな理想を思い描いている人は多いのでは? 納豆は、そんな理想に近づけてくれる助っ人マンなのです!

その理由は、

(1)食物繊維の効果で便通を良くし、摂取した余分な栄養分を効率良く排出してくれる

(2)ナットウキナーゼの効果でたんぱく質を分解し、血液をサラサラにしてくれるので、体内の血液循環がスムーズになり栄養補給効率や体力不足を解消する

(3)ビタミンB2の効果でたんぱく質や炭水化物をエネルギーに変換してくれるので、脂肪に回されず効率的に燃焼できるようにしてくれる

納豆はまさに”天然のダイエット食品”なのですへ

3.納豆を使ったおすすめ料理

「納豆を食材として使うの!?」と驚かれる人も多いと思います。実は、意外な組み合わせで美味しい料理が作れることが、様々なレシピサイトで提案されています。気軽にできるものから、栄養満点の凝ったものまで、幅広くご紹介します。

(1)納豆トースト

納豆かけご飯に続き、納豆料理で2番目に簡単に作れる料理。こちらはピザ風にケチャップとチーズ、さらにバジルを振りかけてトーストしています。苦手な人が多い”納豆のネバネバ”を消し、あっさりイタリアンに仕上げられるので、朝食を早目に済ませたい人におすすめです。

※調理方法によって、栄養素「ムキン」が失われる可能性があります

(2)納豆パスタ

(3)納豆チャーハン

これぞ、和食とちゅうかのコラボ! これも納豆トーストと同じように、納豆独自のネバネバを消し、チャーハン本来のパサっとした食感に馴染ませるのが特徴です。この写真では他に卵しか使っていませんが、お好みに合わせてねぎや豚肉、白菜を入れるのもいいでしょう。※調理方法によっては、栄養素「ムキン」が失われる可能性があります

(4)納豆オムレツ

オムレツの中身が納豆という斬新な料理。ネバネバが中に凝縮され、半分に割った際に卵のとろみと相まってふんわりした仕上がりになるのが特徴です。中身をケチャップベースのご飯+チキンにしたオムライスに応用することも可能。調味料はケチャップにしてもよし、海苔と合わせて醤油で和風にするもよし、バリエーション豊富なひと品です

(5)まぐろ納豆丼

納豆嫌いな人でも、これを見れば食欲をかき立てられずはず! こちらも作り方は簡単。細かくブロック状にカットしたマグロ(刺身のものでOK)を炊きたてのご飯の上に乗せ、そこに刻んだネギと納豆を乗せるだけ。調味料は醤油で十分。あとはわかめや海苔といった海藻類を加えて海鮮丼風に仕上げたり、おくらや長芋を加えてネバネバ丼に変身させたりと、こちらも応用が利きます

4.納豆を積極的に食べて健康な身体にしましょう

たくさんの栄養素を含む納豆。特有な臭いやネバネバで苦手な人も多い曲者ですが、食べ続けると様々な効能が得られます。ご飯のお供にしたり、いろんなレシピに加えて遊んでみたりして、どんどん納豆を食べてましょう。

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