◆◆◆ 2354 ★ 始皇帝展 ◆◆◆

個人的な感想にはコメントの前に*印

2015.11.25.

本日、上野を襲撃。まず、ランチで体力増強。

そのあと、ブルガリ → 始皇帝 → モネ → 黄金

という順番。

ブルガリ。ウルトラマンの胸のボタンかと思うような輝き。

はぁ。同行のY嬢と、一個でいいから、欲しいわね。という会話。

彼女はまだ独身だからね。「買ってくれる人探したいわね。」という話で盛り上がる。若い人は楽しくていいわね。

最後の黄金も、思いのほか大量に展示してあり堪能。

美しいモノは心を癒してくれる。(*゚▽゚*)

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俑が来ているというニュース。

まだ実物を見たことがないので、足を運ぶ。

なかなかのお客様。内心もっと混んでるかと思ったけど、そんなにストレスなく、見たい品を見ることができた。

青銅のオモリや計量器など、国を統一するために開発されたツールなどの展示は興味深かった。

統治というのは、野心だけでは成立しないものである。

同じ条件で、税金を収めさすという話の中、貨幣や升、秤類の発展があった。

紀元前250年前後の話で、そういう歴史が、日本にも入ってきたということになる。

自分の墓(凌)に埋葬した副葬品という世界もスゴイ。

俑6000体の発掘は展示しながら継続中というスケール。

この展示から学ぶものは、

「そんなに長い間、大切にされてきた。」という事実である。

誰がどのように大切にしてきたのか。

ここを学ばなければならない。

家族なのか、国なのか、関係のない個人なのか。美術館なのか、省なのか。

そういう話をである。

そのあと、モネ展へ。

今日一番の混み具合。

並ばないと絵が見れない。

小品については、みんな、なかなか離れないので見るのに時間がかかった。

アタシが見たかったのは、マネが、若い頃、一枚5000-10000円ぐらいで販売していたという風刺画風の作品。

日本円で当時200万円ぐらいは稼いだとテレビに流れていた。

若い作家にとって大金なのか、今から150年ぐらい前の話だから、結構な大金だったのかもしれない。

モネは、生きながらにして有名になり、絵で成り上がった幸せな画家である。

彼の風刺画(紙に鉛筆)を見たブータンが、「キミは、この方法ではきっと物足らなくなる。ちゃんとした絵を描くといい」

と言われ、油絵を教えてもらったというエピソード。

今や、モネの方が有名である。

今回の、マルモッタン美術館のコレクションは、モネが手放さなかった品。

息子が持っていた品。合計150点

というコレクションの一部というのがウリであった。

嫌まあ、ぶっちゃけ、売れ残り品ですからね。

サインが入ってない品。

すなわち、未完、描きかけ品とか、出来の悪い品とか、

そういう話である。

晩年白内障になり、色彩感覚を壊してしまったときの作品とかね。

本人としては、マーケットに出るのをヨシとしなかった作品群だろうと類推できる。

この内容で、よくもまあ、あんなに集客できたという、広報担当の方の勝利。

前半に、印象・日の出、後半、サンラザール駅という目玉の二枚を持ってきて、それ見るだけで今回のはオワリである。

見るべきものは、対してなかった。

アタシがここまで酷評するというのには理由がある。

アタシは、もっといいモネの傑作も多数見てきたという経験である。

嫌まあ仕方ないの。展覧会には予算もあるし、まとめて持ってる人が貸してくれると効率いいからね。

そういう展示を否定しているわけではない。

見ている者が「あんなに、カンバスが白く見えている絵なんて、画風が随分かわったんだねー」などと話していて、吹き出しそうになる。

どーみても、まだ途中だよ。

モネのよくできた絵は、何度も塗り重ねてあり、絵具の層がキラキラとして美しい。

小さい絵だって、オランジェリーや、アメリカの金持ちが持ってる絵は、ずっと出来がいい。

それを傑作と同じように賞賛して集客している人たちも、ビジネスだから仕方ない。

だれど、見る方はもう少し頑張れると思いたい。

随分前になるが、セザンヌ展に行ったあと、ムラカミ画廊に行ったときの話。

おじゃら「セザンヌ展行ってきたよ」

ムラカミ「どうだった?」

おじゃら「嫌ー酷かった。」

ムラカミ「酷いって、セザンヌだよ」

おじゃら「もっとイイ絵もあったはずだよ。見れる絵、一点か二点しかなかったよ。バーンズコレクションなんて、どの絵もハズレなかったけどね。」

という会話。

絵というのは見すぎると、見なくていいものまで見えるから怖い。

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