◆◆◆ 2322 ★ 知人との電話-2  ◆◆◆

個人的な感想にはコメントの前に*印

2015.10.21

その電話は、WEB構築のちょっとしたテクニックの話が終わり、次の話に入る。

おじゃら「絵が、スゴイ良くなってるね。頑張ったね」

H「書籍の仕事に入りたくて、そういう仕事を続けてきたんですけど、収入が下がっちゃって。」

おじゃら「イラストレーターはみんなそう。アタシなんて、仕事ゼロだからさ。もうイラストレーターは引退よぉ。」

H「そうなんですか」

おじゃら「ギャラ安いし、いいのよ。もともと本業じゃないし。イラストは、もっと上手くて、意欲がある人が描けばいいの。」

H「でも、今まで、原画販売してたころの方が収入高かったですよ。」

おじゃら「書籍の仕事は知名度あがるからね、少しはやらなきゃだめよ。無名だと、結局、絵も売れないよ。」

おじゃら「Hさんさ、日本画に入ったらどうかしらね。これだけ描ければ、すぐに習得できると思うよ」

H「日本画ですか。」

おじゃら「この、フチ取り、何で書いてるの?」

H「輪郭線のことですか。鉛筆です」

おじゃら「ああ、鉛筆かぁ。筆での素描の力を上げないとダメね。少し練習しないとね。」

H「日本画、前から感心はあるんですよ」

おじゃら「あ、そうなんだ。最初は趣味程度で、楽しみながら、花の絵でも描いたらどうかしらね。」

日本人なのだから、日本画に進むべきである。

おじゃら「日本画の方が高く売れるよ」

H「そうなんですか?」

おじゃら「イラストの絵を見る人みたいに、絵の素人じゃないし、結構な額の作品も売っている人が多いよ。最初金かかるけどね」

H「アクリル系の水彩画じゃダメなんですか」

おじゃら「そーねー。東京のマーケット見る限り、油彩とか、日本画にしないとね、水彩なんて下絵とかメモ描き扱いだよ。否定してるワケじゃないけど、アタシは大量に見て歩いてるからね」

H「そうなんですか。日本画のマーケットというのがあるんですね」

おじゃら「日本画買う人は金持ちだからね。アナタの絵は、細やかな部分まで描いてるから、特徴出せると思うよ。ここまでの絵は、あまり見たことないから。」

H「おじゃらさんは、何で描いてるんですか?」

おじゃら「アタシは一発描き。早いからね。一発描きが売れるようになると儲かるのよ。」

H「日本画って、アタリとかつけないんですか?」

おじゃら「そーねー。普通半紙に書くからね。日本画の人は、結構キッチリと下絵作って、それを転写する感じで本画に入るのが普通かな。」

H「トレースするんですか」

おじゃら「ま、そんな感じ。あ、そうだ、日本画の本、二冊同じのが来ちゃって、一冊送るよ」

H「ホントですか。ありがとうございます。」

おじゃら「応援してるから、頑張って。」

ま、そんな感じの会話である。

「日本画の表現技法。」

美術出版社から出ていて、初版が1978年。

同じ内容が繰り返し増刷。

アタシは、ヤフオクで第5刷を落札したんだけど、日本画の絵具買ったら、第17刷がおまけについてきたことがあった。

安い水干絵具と、山積みの白皿、ゴフンとニカワ少々も缶に詰めてあげる。

筆があれば、すぐに始められる。

二冊私の手元に来た、その日本画の教本は、きっと、Hさんに送るための必然だったんだろうね。

絵というのは、結局は自分で描けるようにならなければならない。

どの道に進むのかは、自分で考えることである。

しかしながら、誰かしらに影響を受けないということもできない。

アタシが、美術館で絵を見て歩くのは、売買されている絵というものを研究するためである。

誰が、どのようにして買ったのか。

家族・遺族・相続者が美術館に寄贈したのか、コレクターの審美眼なのか。

それとも、美術館学芸の趣向なのか。

絵が良くなれば、必ず応援者がでてくるものである。

腐らず、高い士気を持ち、良い絵を書き続けることは一人では難しい。

Hさん、高いところを目指して頑張ってください。

自分が信じた道を進むことが一番です。

アタシも頑張りますよ。(*゚▽゚*)

おじゃら画廊

Established 1998 Rica's Bar WEB SITE & Since 2003 Atelier Ojara.
Copyright (C) All Rights Reserved by Rica Ojara.