◆◆◆ 2315 ★ オマージュか盗用か ◆◆◆
個人的な感想にはコメントの前に*印
10月16日 テレビの人が来たときに、オマージュとパクリの違いについて聞かれたので、追記しておこうと思う。 アタシの作品には、実は、デュシャンへのオマージュ的作品が多くある。 たとえば、男性の小便器を流す水栓金具を縦に置いた作品。 おじゃら「デュシャンへのオマージュよ。」 テレビ「オマージュっていうのは、盗作とか、パクリ、パロディーなんかと、どう違うんですかね? 」 おじゃら「作品を作るときに、何かに影響されないことは難しいの。 元になる有名作品があって、敬意を評して、象徴的な作品を作るというのがオマージュね。 作家に対する尊敬である場合もあるしね。好きな作家にちなんだ作品をつくりたいっていうのは、素直な気持ちだと思うよ。」 |
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テレビ「なるほど。盗用とはどう違うんですかね。」 おじゃら「盗用っていうのは、人の作品をトレースしたり、コピーしたのを自分の作品として発表することだよ。それは犯罪ね。」 テレビ「作品が物凄い似ているっていうのはどうなんですかね。」 おじゃら「平面で、同じモデルさんを同時刻に描いたりしたら、フツーに似ちゃうよね。ルノアールとマネやモネなんかの絵にも、そういうのあるし。 でもまあ、個性っていうのは、絵から出ちゃうもんだよね。ホンモノの画家ならね。」 テレビ「なるほど。」 おじゃら「作品というのは、誰かに影響を受けないことは難しいし、平面は、似ないことが難しいよ。造形ならともかくね。その中で、どう、自分の作品に昇華させるのかというのが、芸術家の仕事かな。」 テレビ 頷く。 おじゃら「横尾忠則さんがね、ルソーが好きで、ルソーの絵を元にしたパロディー作品をいくつか作っているの。 その(横尾さんの作品がテレビによ流れて、美術館で、ホンモノの絵の横に展示されてたときは、アタシも気絶しそうになったよ。」 テレビ 頷く。 おじゃら「でもね、有名作品のパロディーは、(ルソーの作品が)もともと知名度が高いから、皆見たがって、集客できるでしょ。 そんでもって、横尾さんは、別な部屋で、「Y字シリーズ」なんかの、オリジナルの作品も飾って、シッカリと見せている。 あのテクニックはスゴイなと思ったのよ。 だから、アタシも、オマージュ作品は、積極的に作って、笑いを取るのに利用してるのよ。楽しいじゃない。思い出にもなるし。」 |
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テレビ「オマージュって、訴えられたりしないんですか?」 おじゃら「どんな盗用だってそうだけどさ、相手が訴えてくるリスクも勘案して作ると思うよ。 佐野さん(オリンピックのエンブレムの盗用問題で渦中の人)だって、有名だから訴えられただけでさ、アタシが、一作品として作る程度ならバレないし、訴えられたりもしないわけでしょ。 訴える方だって、売名行為ってこともあるわけよ。 あの、エンブレムを盗用だって言い張った作家さんだって、結構テレビに露出してたしさ、他の仕事もきたと思うよ。」 |
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画家というのは、知名度商売である。 ホイッスラーだったかな。 有名なサロンの会場の前に仮設店舗を立てて、会期中に自分の作品を発表して話題になった。 イロイロな知名度の上げ方があるもんだと感心したものである。 赤瀬川さんしかり。 法律ギリギリというか、かなりヤバイ作品も作って、刑務所に入ったことで知名度を上げた人である。 知人の画家さんは、クサマヤヨイのことを、「自分の性器まで露出させて有名になった。」 と話されていた。性器を露出したぐらいで有名になれるなら、誰だってやると思うけど。ま、この人の論点はズレていると感じたが、、、、。 派手なパフォーマンスをすることにより、結果的に、作品の知名度が上がるということはある。 でもそれは、作品が良い場合に限られる。 |
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アタシは、この辺の話で、話すのが面倒くさくなってきてしまう。 仕方ないわ。 彼は、「おじゃらって、どういう意味ですか?」 とも聞いたが、それは、いつも通り教えてもらえなかった。 おじゃら「名前には意味があるの。でもね、みんなに聞かれるから、教えてあげないことにしたの。その方が、モヤモヤが残るでしょ。 意味があると言われて、教えてもらえないわけだから。 そうして、スペイン語の大きな辞書などを見れば、載っているかもしれない。 などと、名前の意味についてのヒントを出す。下の名前とつなげて、一つの意味になり、オチもある。」 などと言うと、ホントに、本屋に調べに行く人がいるから笑える。 おじゃら「現代芸術というのはね、記憶に残る作品ということなの。モヤモヤが残るということは、それは、自分の記憶の中に、釈然としないまま残り続けるつてことでしょ。そういう力が、作品の力なのよ。」 くーっ。キマッタ。(*゚▽゚*) |
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