◆◆◆ 2198 ★ ホドラー 展 ◆◆◆

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テレビの解説などは●印がついています。

2015年5月8日

ホドラー 展

もうとっくに終わってしまったが、テレビ番組を拝見。

■八割以上が日本初公開。

■ 母の再婚相手が職業画家だったので、それを手伝うところから画業がスタートする。(売り絵の画家)

職業画 = 土産用の風景画のこと。

■ 三十三歳までに、家族全員が他界。 死と常に直面している。

学芸の方、死体に興味があったんじゃないか。死体を描くというリアリズム。

■ホルマリン漬けにされたキリストの肖像画

■傷ついた若者 頭から血を流している。本来であれば、老人が頭の方に存在していて、この倒れている男を助けたという神話があったのだが、老人を消すことにより、若者が生きているが死んでいるかが分からない。

学芸の方、絵を見て、想像が働くということが重要。

■シェーブルから見たレマン湖

初期の、売り絵とは全く違う。風景画にも、パラレリズムというものがでてくる。

カワイイ風景画。

学芸の方「何かがスッカリ(天の情景が水面に)映し出されるというのは、不気味。」

ヤハギ 「パラレル感って、パラレルワールドのことなんだ」

学芸の方「山の輪郭なんかは、かなり正確に転写している。」

■ホドラーの絵は、五十代後半で、また死に向かう。


■ホドラーの絵のモデル、後に愛人の肖像。 闘病の絵を書き続ける。

学芸の方 「今であれば、死のドキュメントを、写真などで作るのだろうけど、当時としては珍しかった。この頃から、日付を細かく絵に入れるようになった」


■ 死したバランティーノ

バランティーノの死後 三年後に、ホドラーも他界。享年六十五才。

それまでは線の画家と言われていたが、線を使わない表現に挑戦した作風。 窓の外を見ると湖(レマン湖)があった。

■ バランティーノが他界してから、風景画に戻りまた描き始める。


■このあと、ホドラーは、死から生を描くことになってゆく。 晩秋。実際に老人が同じ方向に向いてうつむいて歩いている。

死へと向かっている。その中にあるリズムを見出そうとしていた。

ホドラー自身も、そのような話をしている。それまでの彼の絵は、静止した絵が多かったが、歩き始め、踊り始め、動き始めてゆく。

■パラレリズム 歩いたり、踊ったりする人物が繰り返し描かれるという画風。

■「感情・III」若い女性が四人、お花畑を歩いている。 顔が全員花畑の方を向いている。人物の感情表現が、出てこないように、わざと、表情を隠す構図になっているのではないのか。

■ 「遠方からの歌III」 奥さんを描いた作品。輪郭線は、以前は、ほとんど描かれない絵が主流であった。印象派以降、ゴーギャン、ゴッホなど、輪郭線を描く画風が出現した。歌を聞いている。遠くからのものを感じるという表現。

■ 愛人 ヴァランティーヌ。 ホドラーの女性遍歴。 恋人との間に子供。別の女性と結婚・離婚。ベルトと結婚、ゴデと愛人関係になり、子供を授かるが、ゴデはガンで急逝。ベルトが子供を育てることになる。

■ 輪郭の中に絵を閉じ込めたい、動きを捉えたい。という欲求から、動きのあるような絵であっても、止まっているように見える。

■ 五十代ぐらいになると、画家として有名になり、イロイロな制作依頼が舞い込んでくる。

■ スイスの紙幣のデザイン画 木を切る男 左上に、意味の分からない 青い円形のもの。

学芸の方 何だかわからないものは必要。(*゚▽゚*) 紙幣には、なんだか分からないものは割愛されていた。

学芸の方 この人は、輪郭線を、ガラスなどを使い投影していた。(伝統的な手法)

*なるほど。線をトレースか。線が固くなる。

そういう絵は多い。先日来た方は、絵や書をトレースし、本画に仕立てるという手法しかしらなかった。

アタシが大量に素描の習作を作っていると、「



昼 III

I とIIは、借り出せないらしい。(*゚▽゚*)

■身振りの組み合わせをしたかった人。生きている女性を描いているが、妙に死の匂いがする。

学芸の方「スカっと明るい絵ではないですね。」

この日記に対するコメント

さる さん 「ああ、上野で会期前に看板見て、行きたかったんですよね…ホドラー展 テレビでやっていたんですね。見たかったです〜  でも おじゃらさんが、このようにあげてくださって、とても伝わってきました。そういう画家だったんですね。それで、あの絵なんですね。生と死と 静と動 とが描線の中にパッキングされてる感は…」


おじゃら 「 さるさま、そうですね、ヨカッタのは、あの看板の絵だけでしたけどね。まあ、露出が多かったですからね、結構な人だったと思います。私が見たのは録画で大分前ので、しかも、見てから随分立ちますからね。本来であれば、展覧会の前に見るべきだろうと思いますね。」

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