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2015.4.12.

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心掛け一つで自分も周りも幸せになる、仏教の7つの「お布施」

投稿日: 2014年08月11日

心掛け一つで自分も周りも幸せになる、仏教の7つの「お布施」

皆さんは「布施」と聞くと何を思い浮かべますか? 恐らく葬儀や法事などの時に、回向や供養を頂いたお礼としてお寺に渡す「お布施」が思い浮かぶのではないでしょうか。元々仏教では、「布施」は慈悲の心をもって他人に財物などを施す、六波羅蜜(ろくはらみつ)と呼ばれる、悟りを求める菩薩の6つの実践徳目のひとつと言われていますが、本来それだけを示す言葉ではありません。 ※1

お布施には、智慧や財力がなくても、見返りを求めることなく善行を行うことで、よい運を授かり、幸福がもたらされると言われる7種の「無財の七施」というものがあります。ここでその7つのお布施を見てみましょう。

1. 眼施(げんせ):やさしい眼差しを持って人に接する

「目は口ほどにものを言う」と言いますが、相手の目を見れば、ある程度相手の感情を読み取ることができます。だからこそ冷たい眼差しで相手に不安や警戒心を与えてしまうことのないよう、心からのやさしい眼差しで、相手に安心感、親近感、幸福感を与えたいですね。

2. 和顔施(わがんせ):やさしい微笑みをもって人に接する

楽しそうに笑っている人の顔を見ていると、自分も楽しくなって笑顔がこぼれること、ありますよね。笑顔は雰囲気を和らげ、気持ちを優しく明るくしてくれるもの。あいだみつをさんの詩にも、「和顔施」を象徴するようなものがありました。

あなたがそこにただいるだけで なんとなくその場の空気があかるくなる

あなたがそこにただいるだけで みんなのこころがやすらぐ

そんなあなたに わたしもなりたい

生きていれば嫌なこともたくさんありますが、普段から和やかな笑顔を絶やすことのないよう心がけて、自分の周りにいる人たちに幸せを贈りましょう。

3. 愛語施(あいごせ):思いやりを持った言葉で人に接する

言辞施(ごんじせ)ともいいます。言霊という言葉が示すように、言葉には魂が宿っていて、私達は言葉一つで相手を幸せにすることも傷つけることもあります。だからこそ思いやりを持った言葉を発することはとても大事。それがたとえ厳しく思える言葉だとしても、相手のことを思っての愛のある言葉であれば、それは「愛語施」になります。また、一言だけれどとても重みのある「ありがとう」「おつかれさま」など、挨拶や感謝の言葉も忘れることなく、相手にその気持ちを届けたいですね。

4. 身施(しんせ):身を持って思いやりを示す

お年寄りや体の不自由な方をお手伝いしたり、重い荷物を持ってあげたり、など、自分の身体を使って周りに思いやりを示すということです。ボランティアなども「身施」の一つになりますが、どんなにそれが良いことだと思っていても、実際行動に起こさなかったら意味を成しません。でも思いやりと自分の身体を使って接すれば、相手に喜びや幸せをもたらすだけでなく、自分の心身を磨くきっかけになるはずです。

5. 心施(しんせ):心を込めて思いやりを示す

相手に心を配り、相手の心境を察し、心の奥底から共に喜び、悲しみ、相手の心が傷ついていたら、自分の痛みとして感じられる......そんなことの大切さを表しています。深い思いやりと愛に溢れた心は、自然と顔つきや眼差し、言葉にも表れてくるはずです。

6. 床座施(しょうざせ):人に場所や席を快く譲る

明らかに若くて健康そうな人が、電車やバスの優先席に座り、携帯電話を触ったり眠ってしまっているせいか、目の前にいるお年寄りや妊婦さんに気づかない光景をよく目にします。どんなに疲れていても眠くても、公共のマナーとして優先席に座ることは控え、優先席でなくても、席を必要としている人を見たら快く譲るのが優しさであり思いやり。「床座施」には、座席に限らず、譲り合う心が大切であるという意味も含まれています。

7. 房舎施(ぼうじゃせ):人に宿泊や休憩の場所を快く提供する

他人を温かく自分の家に迎え、労をねぎらい、休んでもらう場所を提供するということです。四国には今でもお遍路さんをもてなす「お接待」という習慣が残っていて、食べ物や飲み物などを提供したり、休憩所を開放していたり、遍路に宿を提供しているところがあると言いますが、これも「房舎施」の良い例です。軒下の雨風をしのぐ場所を提供したり、例え自分が濡れても相手に傘を差し出すような思いやりの行為も、「房舎施」の一つです。 ※2

「無財の七施」は、人に恵みを与え、その人の心と人生を豊かに幸せに明るくするものです。そして人に与えれば与えるほど、自分の心と人生も豊かに幸せになるものです。決して難しくはない仏教の7つのお布施、皆さんも毎日実践してみませんか?

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