◆◆◆ 2041 ★ かみ合わないアート論 ◆◆◆

インターネットラジオFM北千住 ときどきゲリラ的に収録・生放送

(あとはいつでも見れますよん)

2014.7.13.

コーヒーは飲めないんですか?

と言いながら、画廊前にたたずむ女。ウチは、一応カフェなんで。

私は、

「今、お休みなんです。」

女「あの、街の冊子を見てきたんですけど。」

オジャラ「ああ。コーヒー、豆から焼かなきゃいけないし、今、こんな感じなんで。」

明らかに断りモード。

女「この店は、どこでコーヒー飲むんですか?」

オジャラ「ああ、飲む人は、ここで飲みますけど。ウチは、アタシが何かを作っているところを見ながら、お茶を飲むのがコンセプトで、別段、喫茶店ってことでもないんです。」

オジャラは、このとき、黒いバッグの補修中。

オジャラ「座ります?」

女は店内に入ってきて、椅子に座る。

あ゛あ゛。座るんだ。

そうして、私も絵を描くんです。と切り出してきた。

絵を描いている人というのは、世の中には沢山いる。

女「どうしたら、絵が上手くなりますか?」

オジャラ「クロッキーとか、デッサンとかを大量にするといいですよ。あと、エンピツを使わないで、ボールペンで、線の練習をすると、あっという間に力が上がってきますよ。」

女「やっぱり、ボールペンなんだ。●●先生もそう言ってた。」

オジャラ「エンピツだと、線が消せると、いつまで経っても、絵が出来上がらないでしょ。

完成した絵を沢山、短時間で作る練習をすると、他の作品もよくなってきます。」

女「私はエンピツとケシゴムで作ってます」

オジャラ「ボールペンで練習しないと、上手くなりませんよ。ボールペンだと、上手く描けないでしょ。最初はね、でも、同じものを書いていると、次は、多少よくなる。3-4枚描くと、結構形が取れてくるようになるんです。トレースしたり、消したりしたらダメですよ」

別段、アタシは、誰にでも同じ話をしているだけである。

この人だけに特に、ボールペンを推奨しているワケではない。

オジャラ「楽しみのために、絵を描いているんですか。それとも、売るために上手くなりたいんですか?」

どちらを目指すのかにより、練習カリキュラムは異なってくる。

彼女は、その問いには答えなかった。

そして、自分の話したいことを勝手に続けるのである。

女「私は印象派の絵が好きなんです。モネとか。」

オジャラ「ああ。」私は、かなり厚いバッグと格闘ちう。彼女との会話の間に、革用の針を3本も折ってしまう。

女「絵の具の色が、違いますよね。あれは、油絵だからですか。私はアクリル画なんですが。」

オジャラ「油絵というのは、半透明な絵の具を重ねるからね、独特な風合いになりますよね。

どうして、モネの絵が好きで、(たぶんそういう絵が描きたいのに、)アクリル画なんですか?」

女「アクリル画だと、ああいう絵にはなりませんか?」

オジャラ「アクリル画も、絵の具は半透明と、不透明がありますよ。絵を描くときに、考えて描かないんですか?」

まあ、油彩と同じように作るには、ジェッソを混ぜたり、素地を作ったりしなきゃなんないから、アタシは使わないけど。

これ以上の絵の具説明は、この、明らかに趣味で、カルチャーセンターに通っているという女性には、高度すぎるので、しないことにする。

しても、説明したとしても、意味もたぶん、解らないと思う。

もし、解る気持ちがあれば、とっくに誰かに聞いているか、本などでも学べることだからである。

女「先生が、アクリル画の方が、油彩より扱いやすいというので。水で洗えるし。」

オジャラ「あはは。乾くの早いですからね。」

アクリル絵の具を推奨しているのは、水で洗えるからではない。最大のメリットは、乾燥速度が速いという一点である。

薬品を使わないから、臭いもないしね。

別段、意思があれば、油彩をやるべきなのである。

彼女との話は、終始かみあわなかった。

女「ヨーロッパの人は絵が上手いですよね。ヨーロッパじゃないと、描けない絵ってありますよね。」

オジャラ「ヨーロッパの人にも、絵が上手いひとと、ヘタな人がいますよ。日本だってそうです。ヨーロッパだから絵が上手いということはないですよ。」

女「韓国の人は、絵が上手いです。中国の人も。日本の人はヘタです。」

おジャラ「韓国にも絵が上手い人と下手な人がいます。中国は、人口多いから、物凄い上手いという人もいるでしょうがね。」

発言が主観的な上に、幼稚である。

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