◆◆◆ 1963 ★ クリーブランド美術館展、モネ展 ◆◆◆

インターネットラジオFM北千住 ときどきゲリラ的に収録・生放送

(あとはいつでも見れますよん)

2014.2.11.

展示は、次のクリーブランド美術館展に進む。

個人のコレクションとしては、素晴らしい。日本画ばかりでなく、印象派有名人の作品も何点も来ていた。

絵巻物なんかは、面白かったけどな。

優れた日本の美術品が外国人に持たれているというジレンマを感じないわけにはゆかない。

もう一方では、彼らが守らなければ、捨てられていた、焼かれていたかもしれないという実態である。「文化を保存しよう」という意識が、自国民に希薄なことが原因である。

文化レベルというのは、どうしたら向上するのか。

日本の良さを、伝統工芸品で伝えるというのは、遠い場所にある。

値段が高すぎるから、普段には使わないもんね。あはは。

アタシが使っている品は、中古品で安く仕入れた品か、新品だって、せいぜい2-3000円の品である。

まあいい。考えるのはよそう。

本日、この会場で、素晴らしい作品を拝見できた幸せに感謝し、将来自分が何か貢献できることがあるかを、少しずつ考えよう。

このあと、モネ展へ。

S嬢「この次はどこに行くの?」

オジャラ「西洋美術館だよ。ほら、アタシがピエタの像を買った博物館」

S嬢は、ピエタのことをよく覚えている。

ロダンの彫刻や、地獄の門についてもである。

モネ展も、国宝展と同じぐらいの激混み。

が、カップルさんが多いという不思議。ヤングから、ご年配まで、幅広くカップルだらけ。

前にいたカップルさんが、ラブラブだったため、S嬢は怒り始めてしまう。

S「神聖な絵の前で、まったく、常識がない」

などと言い、その場を離れてしまう程の激高であつた。

アタシは、国宝展にはいなかったカップルさんが、何故、モネ展にあふれていたのかが気になって仕方がなかった。

汗。

展示品は、モネとそのお友達展という内容。

ゴッホの風景画や、セザンヌ、ルノアールの作品も、ヨイのも来ていた。ポーラ美術館のピカソやゴーガンの有名作品も同時展示。

モネ展とはよく言ったよなと思いながら、まあ、印象派ファンというのは、たくさん見られれば文句は言わないのだろうと思った。

モネ本人の作品はといえば、それほど大きい作品もなかったし、あの有名な、部屋中睡蓮という壁画的な品も無かった。

まあいいかぁ。

ついでに入っただけだからね。

ここは、文字が小さくて、何一つ読めなかった。S嬢もご立腹で、「何も見えないから、読まないわ」キッパリ。

と、読まないことに決めたようだった。

まあそうなるよね。

アタシは、あらゆる美術館で、同じ話を書き続けているけどね、国立博物館の掲示が改善されたので、少々うれしかった。

続けていれば、可能性はあると思う。

彼らは、観客あっての商売なのだから、そこに気づかなければならない。

モネの作品は、モネ展という割りには、モネの傑作が少なかったように思う。

ラファエロやエル・グレコ展と比較しちゃいけないんだろうけどね。

最近は、展示の当たり外れの評論家みたいな日記になっちゃっている。汗。

まあいいか。

日記には違いない。

有名な作品は小さいなりにちゃんと展示されていたし、やわらかい、光を捉えた風景画は、心を落ち着かせてくれる。

この前、巴水の版画を見に行ったけど、洋画と並べば、版画というのは、弱いなと思う。

アタシは、スティーブ・ジョブズが買ったという富士山と桜の版画のことを思い浮かべて、日本といえば、桜と富士しかないのかと思わないわけにはゆかなかった。

スティーブは、その後、アメリカから彼の作品を全部買うといい、取り寄せたみたいだけど、全部というのは、どの全部だろうと思いながら(たぶん、そのときにギャラリーに展示されていた作品の全部と類推しているが、やり手のギャラリストなら、ほかの傑作も紹介し、そっちも販売しただろうと思っている)

あの日は、疲れちゃって、常設には行かなかった。S嬢も年だしね。

ムリはできない。

激混み三軒をゆっくり見るのも結構つらい。

現代系も見てみたいんだけどね。彼女は、前衛芸術への関心が希薄なんだよね。

ピカソの絵の話になり、「ピカソの絵は難しいからわからない」の一点張り。

まあいい。

わかろうとしないものが理解できる日は来ない。どんな話にも、フタをしないで、「わかる日が来るまで、しばし思考を中断する。」

程度で構わない。

それは、哲学に対しても、芸術に対しても、日本の美意識に対してもである。わかろうという意思さえあれば、今は判らなくても、それは、いつか、わかる日がくるのである。

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