◆◆◆ 1895 ★ ひまわり ◆◆◆

インターネットラジオFM北千住 ときどきゲリラ的に収録・生放送

(あとはいつでも見れますよん)

2013.11.8.

近所のSさんは、ちょっとした工芸家である。

別荘の敷地にある竹林で取れた、結構大きい竹を削って、竹細工にしているのである。

アタシは、彼女の作品を何度か見て、エラそうに、助言を与えるのが常である。

たとえば、無垢のままだと、痛みが早いので、ニスを塗ったらどうかとか、造形が雑なのを、もっと丁寧に作れとか。

柄の部分に、吊るせるように、穴を開けろとか、ハンズや100円の売り場に行き、売っている品物をよく見て、似た造形を作れるようになれとか。そういう話をである。

何カ月かに一度、そういうチャンスがあり、彼女の腕はメキメキと上達していくのに驚かされる。

オジャラ「これぐらいなら、売れるんじゃないかしらね。」

S「みんなあげちゃうんですよね。」

オジャラ「タダってこともないわよね。ニスだってお金かかるし。ほら、こういう表面の処理が、雑な部分があるでしょ。

道具が悪いのよ。少しずつ、お金を頂いて、それで、道具や材料を買うのでなくちゃ、上達しないですよ。」

S「そっか。」

オジャラ「100円でも、200円でもいいから、貰わないと。」

という会話。

アタシは、創作している人全員に、売る気で作れという話をする。

そういう気持ちがないと、作品が良くならないからである。

Sさんの自宅前に、ひまわりの花が二輪。

一輪は、もう、先終わって顔を垂れている。

もう一つは、小さいつぼみで、この寒空、頑張って咲きますという状態。

ところが、次の日、向日葵のつぼみがなくなってしまっていた。

どうしたのか聞くと、誰かに折られてしまったという話。

オジャラ「もうダメだよ。寒くなってきたし」

S「だってこれ、福島の向日葵だからさー。咲いて欲しいんだよ」

Sさんは良い人である。

アタシも、頷いて、残念な気持ちでイッパイになる。

オジャラ「でも、こっちの向日葵の種は、きっと、来年も咲くよ。もう少し枯れたら、種を取り出せばいいよ。」

S「種、取れるかなー」

オジャラ「大丈夫だよ。」

→花が咲いていたので。

震災からもうすぐ三年。

何もできることがない。

この前、バイト先で、福島の人たちが、東京に異動している所で何日か働いた。

そういう、受け入れ先があった人たちはラッキーだったと思う。

これから、また冬がくる。

今朝は、大きい地震があったし。

ドーンという音は、いつ体験しても、恐怖心に包まれる。

考えても、どうにもならないことは、なるべく考えないようにしているのだけれど、震源地は、関東に近づいている気がしてならない。

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