◆◆◆ 1883 ★ 興福寺展-2 ◆◆◆

インターネットラジオFM北千住 ときどきゲリラ的に収録・生放送

(あとはいつでも見れますよん)

2013.11.1.

芸大美術館、三階に移動。

ちょっとした休憩コーナーがあり、上野の森の向うに、スカイツリーが見える。

それから、今回の目玉の、仏頭のあるお部屋に入る。

十二体の干支を頭に乗せた仁王像が迎えてくれた。

S嬢は、「スゴーイ」と感想を漏らす。

そうだよ。

優れたものに触れたときには、誰だって、声にだして、「スゴーイ」と言ってしまうものなのだ。

彼女の、素直な感動に、アタシも心を動かされる。動物園にはいつでも行けるけど、展覧会というものには、会期があるからね。あまり混まないうちに見ておきたいというのが本音のところである。

以前は、興福寺の本尊だったという仏像。

巨大な仏頭は、火災で体のほとんどが大破。顔だけが奇跡的に残されたという話。

正面から見て、右側の耳の辺りが大きく凹んでいる。

そうしてこのお顔は、新しくできた仏像の台座に安置され、500年もの間、行方不明になっていたのだという。

そうして、中金堂の建立についてのお坊様の話などのムービーも見て、楽しい時間となった。

このあと、近くにある、国立図書館の絵本のコーナーに行き、展示物を見る。

小さい頃に読んだ本なんかも展示されていて、懐かしかった。

アタシは、本の表紙の展示を見てもつまらないので、国立博物館のハニワでも見たかったが、S嬢は、

「こうなったら、あらゆるものを見てやるのよ」などと張り切るのである。

彼女にも意思というものがあり、そういうことを主張しはじめたことは、アタシにとっても嬉しいことである。

こちらが一方的に自分の感性を押しつけるのでは、申し訳がないからである。

そういえば、ぼくは王様という絵本が展示されていた。

アタシは、この、単純で、内容の無い、ムダな話が大好きだった。

そうだよ。王様は、卵が大好きなのだ。

その他の話は忘れてしまう。どうでもヨイ話ばかりである。

どうでもヨイ本ばかりを随分と読んだものだなと、小さい頃を思い出し、成長というのは、なかなかできないものだと思わないわけにはゆかなかった。

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