◆◆◆ 195 ★ ミツコシデパートで売れたらしい? ◆◆◆

2004.9.29

額縁屋のオヤジが、高級額縁を安値で販売してくれるというので、金を払いに行く。

商品は、いくらで仕入れるかというのが最も大切なのである。

絵の原価というのは、ホントウに安いものであり、販売する段で一番高いのが額縁なのだ。(アタシは、額無しの作品も販売していますけど、多くの方は、額とセットでアタシに頼むことが多いです。)

その額縁を安く仕入れられれば、アタシの取り分が多くなる。

商学部で学んでヨカッタぜ。

そうして、今度は東京ドームで売り出しがあるからと、今日はやたら忙しそうなムード。

東京ドームでねえ。

今は、池袋の三越で売り出し中なのだそうだ。

『池袋は、他のデパートなんかより場所が悪いのでほとんど売れない』

などと、愚痴をこぼされる。

売り出しというのは、結構頻繁にあるものなんだねえ。

まあ、客筋が違うからねー。イケブクロの人は、絵画を買いそうもないもんなあ。

額縁の支払いを終えたとき、オヤジが外出先から帰ってきて、

『(ミツコシに置いてもらった)アンタの絵、売れたみたいだよ』

などと話してくれた。

『世の中には変な人もいるもんだねえ』

失礼なっ。

たぶん、HP見た方だと思う。

オヤジは、いい額に入れて売り出すと言っていたから、さぞや、見栄えがしたと思う。

アタシの絵はホンモノなので、イイ額に負けないのよ。おほほほほ。買った人、お買い得だったよなあ。

オヤジも、嬉しそうだった。

扱った品物が売れてこそ、やっと、金が入ってくるのである。それは、アタシも、オヤジも同じことなのである。

アトリエに置いておいても、絵は売れることはない。レストランや近くの商店なんかにも置いてもらっているけど、そういうところでは売れたりはしない。

絵は、絵を買う人が来る場所で売られなければ、売れるということはないのである。

そうは言っても、あとりえが狭いので、乾いた絵がいつまであっても、邪魔なので、とりあえず、見栄えがするやつは、どんどんと外に出して、多くの方に見ていただくことに決めている。

それは、『あとりえおじゃら』の方針なのである。

どんなアートであっても、飾られて、人に見ていただいてこそ価値がある。

誰にも見られない絵であれば、それは、存在しないのと同じだからである。

多くの人に見ていただくことを意識して描くと、絵は上達してくる。

それは、女が、人に見られていると勘違いしながらキレイになってゆくのと似ている。

より、飾る方に喜んでいただきたいという気持ちが、絵のなかに入り込んでくるからである。

アナタは絵を買った事がないかもしれないが、アタシは、沢山買っている。絵を買うという行為は、物凄い決意が必要なのである。

『自分で稼いだ貴重なお金で、その絵を買いたいと思う。』

売られる絵というのは、そういう絵でなければならない。

そうして、作品が力強いかとか、存在感があるのかとか、私の絵になっているのかとか、そういうことを考えながら、また一枚仕上がってゆくのである。

どこのどなたか存じませんが、買ってくださった方、ありがとうございました。

次は、この百合の花の絵を置いていただく予定です。

小品(SM)ですが、なかなかの出来だったと思います。

この分だと、個展で置く絵がなくなるかもなあ。

それでも、売れないより、売れたほうがイイに決まっている。

画家は、絵を売るのが生業で、絵を売らなければ生きては行けないのだ。

絵が売れて、お金を頂戴するから、また絵が描けるワケで、絵が売れたら、もっとイイ絵を描きたいと思うのが『画家』ということになる。

そういう繰り返しだけが、画家を成長させるのだと思う。

額縁屋のオヤジは、『この絵(左の青い背景のヒマワリ)はゼッタイにミツコシでは売れない』と話しているので、この絵は、あとりえの個展なんかで売られることになると思う。

売れない絵は、売れる絵に描きなおすというのも、最近できた方針であるが、この絵は、描きなおさないと思う。

アタシの、ヒマワリの絵が、できる前の段階の絵で、それなりの歴史として、売れなければ、売れないでもイイ作品なのである。

でもまあ、買いたいという人がいたら売りたい。

どんな絵だって、画家が描いた以上、売らなければならないのである。

それが、プロというものだろう。

もう少し高く売れるようになるまで頑張るわ。

しかし、ここで勘違いしてはいけない。

値段が高くなりすぎて売れないのであれば、それは価格設定が間違っているということに他ならない。絵の価格設定は、ほとんどが間違っているとアタシは感じている。

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