◆◆◆ 187 ★ 絵のリフォーム ◆◆◆

今年の2月から6月に描かれた作品に手を入れる。

一旦は完成し、値段をつけられ、ビニールに入れた絵ではあるが、今となっては、稚拙なだけである。

ある絵は、色を少し変えるだけ、ある絵は、全面的に描きなおされる。

絵を沢山描いてきて嬉しいことは、最近、色作りに失敗しなくなったということだろう。

これとこれを混ぜると、この色になる。というのが解ってきて、混色の失敗というのが無くなったのだ。

薔薇の花はフェンスに掛けられて、まるで花屋のようである。

少し濃い色も入れて、絵を引き締めたり、葉の色を変えて、全体の様子を見る。

こんな絵でも、額に入れると悪くない。

マチスの画集を見る。

マチスは、薄塗りだ。

スーラやゴーガンに影響されて、イロイロと画風を変えたのだそうだ。

アタシは、一度しか塗っていない、うす塗りの作品に耐えられなくなり、左の絵は二度塗りしてしまう。

宮本三郎がマチスの絵を見たら、『この人はケチだ』と言うかもしれない。

何故なら彼は、ピカソの絵でさえも、『この絵は塗り重ねていないから、ピカソはケチだ』と感想を述べたらしいからである。

昔の日本は、外国の有名絵画の模写の展覧会が開かれたという話をテレビで見る。

有名洋画家が有名絵画を模写しても、少し個性が入ってしまうという話に笑う。

ホンモノが向こうから日本に来てくれる時代というのは素晴らしい。

絵はどんどんと仕立て直される。

油絵は、加筆するほどツヤツヤ感や、透明感が増し、迫力が出てくるので助かる。

次回個展のポストカードを作ろうと思うのだが、どの絵にするのか決まらない。

人物はまだたいしたのがないし、花の絵より、果物の絵の方が出来がいい。(爆)

果物の絵というのは平凡で、わざわざ見に行ってやろうという気が全く起きない。

個展を開くには、まだ時期が早いのだ。

はぁ。

それでも何もしないと絵が上達しないし、自分の所で開くと金がかからないので、やはりやることにする。

ひび割れた絵も直す。

この頃は、色作りもできていなかったし、絵の具の使い方もよく解っていなかった。

オイルをほとんど使わないで描いたので、物凄い亀裂大量発生。

まだ一年も経っていないのになあ。

油絵を販売するのは、描いて一年位経った後の方がいいのかもなあ。

オジャラよ。この絵こそ、薔薇に仕立て直すべきなんじゃないのかよ?

全くねぇ。

どんな絵であっても、欲しいと思う絵でなければならない。それ以外の絵は、他の絵になった方が、カンバスの為である。

この絵もひび割れていたので補修。葉の色も背景に併せて、少し明るくする。

点描画は、絵が豪華になる。

ところどころ、まだらでも全く気にならないし、不思議な存在感さえ引き出てくる。

『モネは睡蓮の絵を描くとき、パレットを使わず、絵に直接絵の具を絞り出し画面で混ぜながら描いていた』

なるほどぉ。確かにその方法だと、早く塗れるぜ。

テレビの情報は貴重だねえ。

画集やなんかが増えてきて、書棚を増設しなければならなくなる。

うーむ。どこに増設するんだよっ。

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