◆◆◆ 178 ★ 竹ペンで描く ◆◆◆

2004.9.5

この前、ヤフオクで、ガラスペンとインクセットというのを買い、あとりえオジャラのインクアイテムは充実してくる。

何故、ガラスペンがそんなに必要なのかといえば、カラーインクの色を保つためである。

赤、青、黄色、黒。

この四本あれば、色塗りのときに、色が混ざらないで、美しい色塗りを保てる。

カラーインクの良さというのは、透明感のある発色である。

水彩絵の具よりも、絵の具の粒子が細かいので、物凄くキレイな発色を保てるのである。

その美しさは、CGでは表現できない。

私は、100円ショップで買った竹のスダレを使って、ガラスペンを立て、さらにインクを斜めにセットできる台を作る。

あまりイカしたデザインではないのだが、これがあると、ガラスペンが傷まないし、減ってきたインクをタップリとつけられる。

アナタは、ペンとインクで何かを書いたことがないかもしれないが、使ってみると理解できる。

インクが減ってくると、ものすごく書き辛いのである。

あの、真鍋博さんでさえ、『インクが減ってくると、瓶底が勝手に上がってきて、インクが上の方で、つけやすくなるという瓶あるとイイ』などと、瓶のアイディアをイラストに残している。

彼の小さい細い繊細な線は、ペン画ならではだと思わされる。

このあと、残りの竹で、竹ペンを作ってみる。

私は、自分の線を求めて、イロイロな道具を使って絵を描いている。

多くのプロといわれる人は、道具を自分で改良したり、作ったりして制作活動をする。

道具を一工夫するだけで、結果が違ってくるということに他ならない。

一度試みたが、失敗したため、竹ペンを一本買わなければならなかった。

そうして、カッターナイフで先を削り、小さいインク穴を開ける。

この、カリグラフィー用のインクは、使っていた方は、ホントウに大切にしていた品だと思う。

ガラスペンの方は、ほとんど新品だった。

ガラスペンというのは、普通のペンと比較して、物凄く線にムラが出るのである。

だから、揃えたものの、たいして使わなかったんだと思う。

アタシ的には、逆に、不定期に太くなる線や、インクボタが可愛く思えてくる。

今までボールペンで描いていたこともあり、シンプルな線と比較して、ペンで描いたラインには、もっと強い力を感じるのである。

自作の竹ペンで、一枚描いてみる。

自分の絵という気がしない。

この絵は、全く売れる気がしないし、イイ作品でもない。

抽象画というのは、いつまでたっても、人物程心惹かれない。

抽象画に顔を描いたりもしてしまう。

一旦手に入れかけた絵は、どこかに消えてゆき、なかなか顔を出してくれない。

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