◆◆◆ 131 ★ 二重マブタの手術の話(笑えるので) ◆◆◆

2004.5.7

バリ島にいた頃から、マツゲが目に突き刺さるようになり、毛抜きで自分で抜いていた。

帰国したら、益々症状が重くなり、毎日抜くようになっていた。

眼科に行くと、『二重マブタの手術をしましょう』などと言われるに決まっているので、結局長いこと行かずにいたのだった。

しかし、自分では内側のマツゲを抜ききれなくなり、仕方なく眼科に行くことにする。

千住には、古い洋館で有名な眼科があるのだが、以前全く症状の改善をなされなかったので、別な眼科を新規開拓することにする。

ま、ここでいいか。

ヨーカドーの側の、S眼科。最近できたらしい。

最初の診断。このときには、かなりご高齢のセンセイに見ていただいた。

センセイ『アナタ、自分でも大分抜いていますねぇ。こんなにひどいんじゃ、二重の手術しましょう。』

アタシ『そうっすね。そうしますか。』

センセイ『おーい。二重マブタの手術するから。患者さんの同意も得ている。』

えっ、今ので同意なんっすね。

ドキドキするわぁ。

なんとなく、家族を呼ぶような呼びかけで出てきたのが若いセンセイ。

若センセイの説明が始まる。

『そんじゃね、二重マブタの手術を何処でするのかきめましょうね。

案としては、三案あるんです。

●美容整形外科で手術。(どのような目にするのがいいのかというコンサルテーションが充実)

●大学病院で手術。(この場合、両目を一度に手術できるが、一日入院しなければならない)

●S眼科で手術。(この場合片目づつ、通院しながら手術できる)』

ということらしい。

『センセイっ。アタシ、大学病院は、ゼッタイに嫌なんっす。』

と申し出たアタシは、

『ここの病院で手術がイイです。キッパリ』

と追い討ちをかけるようにセンセイを説得。

センセイも、『そんじゃ、そうしますか。』

みたいな軽いノリである。

たいした手術じゃないんだろう。きっと。

そんでもって、手術をいつにするのかという話になる。黄金週間の直前だったこともあり、何も急ぐこともないので、連休後ってことにしましょう。

ということに決まる。そんでもって、手術は他の人もオペする7日に決定。

『目のデザインはどうしますか?』などという相談もあったのだが、アタシとしては、『年取ってきて、肌がたるんできても、マツゲが目に突き刺さりにくいデザイン、考えておいてください。』

などと、一番重要な部分をセンセイに考えてもらうことにする。

施術日、病院に行く。

センセイは、マツゲが現在どのようになっていて、今後、年をとってきて皮膚がたるんでくることも考えて、『パッチリで行きましょう。』

などと手術方針をアタシに打ち明ける。

アタシも、『バチっと行きましょう。』などと答える。(何故か看護婦さんは、ここで笑い。)

『そんじゃ、目に麻酔をかけますからね。片目ずつの場合には、部分麻酔ですから、目以外のところは、フツウの状態ですよ。』

などと、麻酔を打ちながら、手術をどのようにすすめてゆくのかを説明する。(アタシは、ベッドに横たわっている。)

『まず、麻酔を二種類打ち、そのあとで、マブタを切除します。そのあとにね、マツゲが上に上がった状態の場所で縫い付けますからね。』

そうして、手術中に、センセイは、何事かをアタシに話しかけてくる。

それはまるで、美容院の美容師さんが、カット中に、世間話をするような感じなのだ。

『どうしてこの眼科に来たんですか?』

『ウチのオットが、銀行行くときに通るもんで、オットが知っていたんです。この辺は、眼科が不足していてね。今までは洋館眼科に行っていたんっすけどね。』

『洋館の眼科は、なんか、暗いらしいですね。』

『もう、真っ暗で、ドラキュラ出てきそう。あそこには、二度といかないわ。』

『どうしてですか?』

『前に、目が痛くて、眼科に行ったらね、「キレイな目ですねー。アナタより深刻な人は沢山いますからね、大丈夫ですよ。仕事のしすぎですかねー・・・(まさかね?)ハハハ。」と言われて、帰されたんです。問題があって、行くっているのに、改善しないのは、医者として大問題っす。』

などと、アタシにボロクソに言われ、センセイも、『問題が解決しないのはねぇ・・・・。』と、患者の不満というのは奥深いと思ったのだと思う。

そうして、マブタを開いてから、『一部のマブタの脂肪を切除しますね。邪魔なんで。少し、目の感じが変わるかもしれません。』

マジっすか?

今からそんな説明受けるんっすか?

ま、仕方ない。こうなったら、センセイの美的センスにお任せするしかないもんなあ。

次にアタシが質問をする。

オ『あの、年配のセンセイは、センセイのパパなんっすか?』

先:『ええそうです。』

オ:『いやーん。』

先:『どうして『イヤーン』なんですか?』

オ:『いや、オイシイなぁと思って。親子でねぇ。』

先:『最初は、ボクも自分で開業しようと思っていたんですけどね。』

オ:『ま、パパも年だし、近々自分で継げるし、一緒の方が何かと便利でイイじゃないっすか。しかも、気が楽でいーでしょう。大学病院なんかより・・・』(完全にタメ口のアタシ→センセイとは同い年というのを確認済み)

先:『ま、イロイロな考え方があるんですけどね。ウチは、三人兄弟で、兄は、D市で開業、もう一人の兄は、大学病院勤務、私は、こちらで父と・・・。』

オ:『マジっすか?三人とも眼科なんっすか?』(眼科三兄弟だぜっ、おいっ。)

先:『そうなんですよ。せめて一人位、他の部位でもヨカッタかなと思っています。』

オ:『一人は内科で、一人は消化器系とかねぇ。病気の時には、家族で解決みたいな・・・。』

先:『それでは、これから、糸で縫いつけてゆきますからね。最後に糸を止める時が、少し痛いですからね。』

などと、センセイは世間話の間に、手術工程の説明もされる。

オ(かなり痛いので)『こっ、これ、子供とかって、泣きますよね。』

などと、痛みに耐えている間に、手術は終了してしまう。(早)

大体2-30分というところかなあ。

そうして、『一本サービスしておきましたから。』

などと、まるで、御銚子のサービスのごとく、サラリと『サービスの付加』に関する報告を頂く。

オ『あのー、そのサービスが、どんなサービスで、アタシにどんなメリットあるのか、全く解らないんですけど』と、具体的な質問を投げかけると、センセイは図解で説明してくださった。

オ『なるほどぉ。ここの糸が一本多いんっすね。』

サービスの内容というのは、提供者は、利用者にきちんと伝えなければならないし、サービスを受ける側は、お礼を言わなければならない。

などということも、ガッコで習ったアタシは、大学で教えていただいたとおりに、確認を怠らない。教授、生徒はマジメに生きていますぜ。

ということで、この回はオシマイ。

あと抜糸編と、もう片方の会話編が書けそうだぜ。

電子本にでもするかなあ。あれだよな、おじゃら.ねっとの本のベストセラーになったりしてな。(→売ってませんので、ベストセラーという言葉は変なんですけど、ムード的に)

検索から流れてくる語彙で、『ヌードデッサン』よりも、『オムライス』の方が、流れてくる人が多かった時のショックより、ショックかもなあ。・・・・・・。はぁ。

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