◆◆◆ 130 ★ 貼り絵にチャレンジ ◆◆◆

2004.5.13

文房堂の決算大セールというので、和紙を何パックか買っていたアタシ。

和紙は、売れ残り品が抱き合わせになって袋に入れられており、950円の9割引だった。

9割引って聞いたこと無いぜ。

この値段は、折り紙よりも安い。

しかも、なんてイイ色なんだ。

和の微妙な色が美しい。

そして、こんなに早く貼り絵を作る日が来るとは思っていなかった。

マチスは晩年、車椅子の生活となり、貼り絵の制作に没頭したのだと本に書かれている。

そうなのだ、貼り絵は、高齢でも作れるということに他ならない。他の作品作りよりも、作業が軽度なのに、それなりの作品になるということのように判断できるのだった。

二重の手術をして、眼帯は取れたのだが、バターのような薬のせいで、右目がほとんど見えない状態だが、貼り絵ならできる可能性がある。

早速チャレンジしてみる。

ワクワクするぜ。

やはり安売りのグリーンの銀紙を使ってみる。

メタリックは失敗だったかなあ。

マチスの使っていた紙は、和の色とは遠い原色系で、彼らしい色使いである。

アタシも、自分の好みの色を選んで買ったりしたのなら、こんなダークな色は買わなかったに違いないと思わされる。

それでも、使ったことの無い色や、自分ではゼッタイに使わないであろう色を使って作品を作るというのも、制作の幅が広がるかもと気持ちを切り替える。

よーするに、何でもいいってことで。

細かいことは気にしないアタシ。

アタシは、暗いトーンの色はあまり使わないで来たが、濃淡やハイライトを際立たせるのに、多少使ったほうがいいのかもと、最近気づいてきたからである。

前回、版画展に応募する作品作りのために買った赤い和紙。

こちらは、ダンボールに貼り付けられたまま、放置されていたので、小さくカットして、貼り絵の台紙に使う。

和の色は、どの色と合わせても調和してくれてありがたい。

そうして、マチスの作品をチラリと見ては、『彼は、貼り絵を売ったのだろうか?』と考える。

きっと売ったんだと思う。

『晩年作り続けた』んだから、売れ続けたんだよきっと。

作品としての耐久性が油絵などと比較すると劣るので、結構安く販売したのかなあ。

『ジャズというシリーズ』はシルクスクリーンにして、大量に売っていたけどなあ。原画は売らなかったんだろうか?売ったに決まっているぜ。

マチスの画集の作業場の写真を見ると、彼の貼り絵は物凄く大きかったというのが推察できる。

日本の住宅事情とは確かに違う。

彼は、教会の装飾などにも貼り絵を利用していたという話を聞く。

金の事を考えずに制作活動ができるというのは、なんか羨ましい。

そうして、彼が、日本の和の色に出会っていたら、一体どんな作品が生まれていたんだろうかと、今ではそれが叶わないので、ガッカリもする。

そういえば、日本では、貼り絵で有名な人って多いけど、どっちかというと、黒の版の下に色みたいな感じが多いよなあ。あれは何でなんだろう。

ま、いいか。

どっちにしたって、本業の方の作品と比較すると、この作品は売れる日は遠そうだ。

雑誌のカット位には使えるかもなあ。

1日で16枚かぁ。なかなかのペース。

当然に下絵などは描かず、イキナリハサミでカットして、人物になっている。アタシも、大道芸人みたいに、街中でやるかなあ。

まさかいないと思いますけど、もっと作品を見たいという方は、こっちっす。

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