◆◆◆ 101 ★ 版画作り - 2 ◆◆◆
2004.3.20
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今日は、四国から訪ねてくださるアーチストの方がいて、部屋を少しだけ片付ける。
そんでもって、朝から、CD版画の下絵のブラッシュアップをする。 小さいいたずら書きのような下絵を、実物大に拡大するのである。 版は、10枚位の予定だったが、筋が思いのほか長くなってしまう。うーむ。 出版社の知人に、『文章をどうやって削るのかというのが、一番大切な作業だ』と教えていただいたことがある。削るのか、それとも、全部作るのか。 15枚かぁ。印刷するのが大変だよなあ。 (既に、出版社の人のアドヴァイスとは、全く違う方向に思考がシフトしつつある。) |
彼女は物凄い美人だったので、アタシも、スナップ写真を撮らせていただく。 アタシは、写真を見ながら描いたりしないのだが、いつか描くかもしれないからである。 |
そうして、四国の彼女は無事にアトリエに到着し、中を見学して回る。 『わぁー、生オジャラ絵だぁぁぁぁ』などと言い、バチバチと写真を撮影する。まるで、観光地に来ましたという勢いだ。 既に、HPにアップしている作品ばかりだが、自分で撮影したかったのだろうか?そういえば、ワガママさんも、アトリエの写真撮っていたけどなあ。 アトリエの写真撮影はオーケーなのか? モチロンオーケーっす。理由は、写真撮影されたからといって、撮影した人が、アタシの絵を描けるようになるわけではないからです。 そんでもって、彼女が買ってくださったケーキを頂きながら、CD版画の筋を説明をする。 ストーリーが長すぎるので、短くしようか悩んでいると相談すると、『そのオチは、ゼッタイにあったほうがいいです。キッパリ』などといい、笑いの渦の中へ。 オジャラよ、そんな品の無い話で笑いを取るのは卑怯だぜ。 うーむ。品がなさすぎて、ニッポン版画界の大先生方には、不評かもなあ。 まあいいか。ゲージツに個性も大切だが、笑いも大事だろう。 それにしたって、オジャラのセンセイは、あんなに格調高い作品ばかりを作っているのになあ・・・・。はぁ。まあいいか、そういうこと気になさるセンセイではないから・・・・。(大物) |
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彼女は、この絵が一番のお気に入りだった。 CDの版画には、中央に穴があるという制約があるので、絵を、CDに特化した形で下絵を作っているのだ。 プっ、プードルだぜっ、オイっ。 この後ルノアールを見に行く彼女は、ハチ公前でお友達と待ち合わせている。あんなに混んだ場所で、無事にお友達と会えるのか、アタシは心配だった。 パクパクとケーキを食べ、巨大スケッチやら、版画を撮影し、ダッシュで、大東京へと戻ってゆく。 彼女の話によると、『東京に行くというのは、人生の大イベント』なのだそうだ。昔の、お伊勢参りみたいな感覚なのか? 貴重な大イベントの最中に、わざわざ、ウチのアトリエに寄るなんて、(宿泊先から、往復で推定3時間位かかっている)ホントウに、ありがとうございます。 彼女の評価は正しい。あの下絵の中では、この絵が一番おもしろかった。他の絵は、これほどではない。 この絵が一番面白いというのは、問題があるぜ。 アタシは、既に完成しつつあった、他の版の下絵も、なるべくCDの円や、真ん中の穴を活かした形に、全部書き直してゆく。 |
皇后様の画集の中にあった、前田青頓の言葉。 『手本は大自然あるのみ。ありのままを写し、いかなる省略をほどこし絵にまとめるのか』 という張り紙は、現在アトリエに張られている。 巨匠は、いいこと言うぜ。 |
あれかなあ。メモ用紙に描いた下絵とかいうのは、取っておいたほうがいいのかなあ。 そのうちに、ピカソのゲルニカの下絵などのように、美術館にまとめて買われるかもしれないからなあ。 とっておくか・・・・。どこまでとっておけばいいのかなあ。失敗したのも入れると、もう、100枚位描いているけどなあ。(既に破棄)ゲージツとは全く関係ない話でまた悩み始めてしまう。 そうして、四国の彼女が、ムナカタを見に行ったという話を思い出す。 『ムナカタシコウが四国に来ていて、見に行きました。感動しました。あんなにキレイな状態で作品が残っていたなんて、驚きました。』 彼女はそう語る。 アタシは、こう答えた。『ムナカタの奥さんは、将来、パパの美術館を作る為に、日々節約し、作品の保存にも勤めたのだそうよ。』 そうなのよねえ。作品の保存ねぇ。 確かに、ムナカタの今回の展覧会は物凄い保存状態のいい作品が大量に展示されていて、そのことだけでも奇跡に近いのである。 アタシの場合、メモ用紙だけどなぁ・・・・。 そうして、遠方から来てくださった美女との他愛も無い話は、物凄い勢いで、私の作品の中に入り込んでくるのであった。 |
小さいグラインダー。 研磨剤のオマケ付き。 欲しいものを無料でゲットできる運は継続中。 |
彼女がハチ公と対面して、また、写真を撮影しているころ、大工さんが、グラインダーを届けてくださった。 何でも、自宅に3つもあるので、一個くださるというのである。 しかも、わざわざ、届けてくださるなんて、余りにも親切である。 『最近、ちょっと忙しいんです。』などと近況を話され、腕のいい大工さんというのは、不況でも仕事に困らないのだと納得する。 ホンモノというのは、そういうものなのである。 彼は、コーヒーを飲みながら、ホームページのSEOについて、アタシの講義を受ける。 他の人と話しても、全く話がかみ合わないのだそうだ。そうだろう。アタシ程、独自SEOの研究をしている画家はいない。 彼もホームページを自力で立ち上げたので、『自分の会社のホームページは、自分で作らなくちゃダメです。キッパリ』と、かなり、自信タップシにアタシに語り始める。 そうして、SEOについての基本的な知識を叩き込まれ、HPリニューアルのことでアタマが一杯だという様子で、帰ってゆくのであった。 |
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