◆◆◆ 002★土地の取引、物件の改修工事 ◆◆◆

2003.6.17 早朝6時頃から、屋根裏の掃除をする。(大工さんが来る前にやろうという感じ。)

屋根裏は、ドロドロだった。

大工さんの話によると、昔は、瓦ぶきだった屋根を、家が古くなり、
屋根の重さに耐えられないので、トタンに替えたときに、
屋根のドロを、掃除しなかったので、大量のドロが堆積しているのだという。

とりあえず、ホウキと掃除機、バケツを天井裏に持ち込んで、手の届くところの掃除を始めてみる。

うひょおっっっっ。

スゴイことになっているぜ。

大工さんに、天井板は、薄いので、乗ると壊れる話を聞いていたので、なるべく乗らないように気をつける。しかし、内心大丈夫かと思い、ちょっと乗ったら、バキっと一箇所壊してしまう。

たははは。信じてなかったというワケではないが、体重が軽いからと過信していたというのはある。

朝、大工さんが到着し、あまりの大惨事に屋根裏掃除を引き受けてくださったのだった。

屋根裏のホコリがあると、絵を乾かしている最中にホコリが少しづつ、絵の上に落ちてしまい、
絵と一体となり、絵が汚れてしまうのだ。(アタシは、汚い絵が嫌いなのだった。)

一度掃除をしておけば、かなり長期に渡って、快適に住めるはずだし、今やらなければ、やるチャンスも無いというのが、アタシの考えである。

大工さんは、天井裏の掃除をしようとした女性を見たのは、産まれて初めてだそうだ。

ふーん。そうなのか。必要なのは、気合だけだけどなあ。

6.18

土地の決済。手付金の額を除いた全額を支払う。

物騒な世の中なので、振り出しの小切手かなにかにしようとも思ったが、

近くの銀行に行き、その場で振り込むことにした。

げげっ。銀行の一日の取り扱い金額の上限というのがあるらしい。

確かに、そんなに沢山の金を、一日で使うという想定をしていなかったもんなあ。

まあいい。とりあえず、金は、目的金額まで引き出すことが出来て、土地の売主さんに渡すことが出来た。

帰りの道で、売主さんが、『あの家は、かれこれ70年になりますね・・・。』

などと語り始める。お隣さんは、『50年くらいじゃないかな・・・』などと言っていたから、

それを信じていたのだが、更に20年も古かったとは・・・・。

やられたという気持ちでイッパイになる。

まあいい。金も未払いなのに、荷物の処分はおろか、工事まで始めてしまったオジャラは、

この日ばかりはサッパリとした気分でイッパイだった。

6.20

家の灰汁洗いを開始。

低予算なので、自分でも出来ることをしようと、工事中、家の柱や天井板、壁などを灰汁洗いする。

床板が張られるまでの間に、この作業は終了しなければならない。

灰汁洗いは、マイペットを利用して、スポンジで柱などの前面に塗り、タワシでこすり、水で流すという作業を繰り返す。

母にも来て貰い、タンスや、ガラスの建具を洗ってもらう。

その他、ペンキ塗りもやる。

ペンキ塗りのコツは、まず、端っこや、塗りにくい部分を小さいハケで塗り、そのあと、中央をローラーでがーっと塗ってゆく。

2−3回ムラ無く塗ればオーケー。

水溶性のペンキは、乾燥が速くていい。

水道工事も、早い時期にお願いする。灰汁洗いができないからである。

このころから、ヤフオクで、スポットライトなどを集めるようになる。

車が無いので自分では買い物にいけないからである。中古のスポットライトは、思いのほか安価に入手でき、満足だ。

7.1

床を張り、トイレのドアを取替え、キッチンにはカウンターをつけてもらう。

アトリエには、あまったパイン材で折りたたみ式の作業台を作ってもらう。

その他、絵を収納する棚とか、トイレの棚とか、絵を乾かす壁とか、そんなのをイロイロとお願いして、

最後に、キッチン用のゴミバコまで作っていただいた。

ゴミ箱って、結構高くて、なかなか買えないからである。

7.5

建物の工事はいよいよ終了する。

工事完了後は、アトリエの掃除とか、屋根のペンキ塗りとか、アトリエ内部で新しい木材で作られた部分をペンキ(スティン)で古く見せるような色塗りを施す。

低予算なんで、自分でできることは、自分でするというのは、当たり前なのである。

電気工事屋が打ち合わせに来る。

取り付け予定の照明部品も全て揃い、いよいよ、工事が始まる。

なにせ古い家なので、電気設備は、漏電の嵐。昔の黒い電線が、家の中を走り回っていた。

まあ、これはこれで、趣があるのだが、線が邪魔だし、ところどころ、使えないのもあるみたいなので、全部撤去、全部付け直しということに決まる。

この手の古い家でも、照明に金がかかっていると、それなりによく見えるし、この家は、昔の作りなので、

間口が二間、奥行きが四間の、長方形。

入り口は一間あり、その隣はやはり一間の土間(キッチンがある。)

三畳間、六畳間、その奥は二畳程の縁側になっていて、

土間と縁側の外側には、それぞれ4畳程の庭がある。

これは何を意味しているかというと、部屋の間仕切りの建具を取り払うと、ぶち抜きの大きな箱になるのである。

アトリエは、作品を作る場所ではあるのだが、アタシは、ここで個展も開けるようにしようと考えた。

まあ、こんなところで、自分の作品を発表しても仕方がないということは解っている。

しかし、発表しないワケにはゆかない。

どんな場所であっても、発表しないよりは、した方がいいに決まっている。

もし、都心で個展を開こうと思えば、200−300万円はかかる。(場所代、額縁代、パンフレット代、DM代、などなど・・・・。この程度金をかけないと、有名画廊の目利きが来てくれる、チャンス溢れる、成功につながる個展は開けないらしい・・・。)

日本の場合、画家というのは、よっぽど才能がある人以外は、関係者の食い物となって、その世界に共存するしかないのである。

ギャラリーの照明というのは、作品一つ一つに、ライトが当たるように作ればよい。

9坪程のスペースであれば、50枚から60枚を展示する感じで照明をつけておけばいいということになる。

(アタシの場合、銅版画もあるので、小さい作品を並べるということも考えられるからである。大きい作品は、2−30枚程度しか展示できないと思う。)

そんなことで、異常な数のライトが吊るされることとなった。わぁキレイ。

汚さないように使わないとなあ。たはは。

7.14

電気工事は2日に渡る大工事となった。

食い詰めたら、ギャラリーとして貸せるしなあ。

お友達と、グループ展開いたりもできるしなあ。

などと、夢が広がってゆく。

そういうひと時がなんとも楽しくて、ぼんやりと過ごしてしまう。

電気工事の途中で、コーヒーメーカーが届く。

焙煎機能付きコーヒーメーカー。マジっすか?

コーヒーは、挽きたてが旨い。

焙煎までは必要ないと思うのだが、生豆で保存できると、まとめ買いができるので、結果的にコストが安く済むのである。

少しづつ焙煎して飲む分だけを挽いて飲むというのが、もっとも贅沢なコーヒーの飲み方である。

コーヒーが旨いというのは、ちょっと自慢。

工事のお兄さんなどに飲んでもらい、みなさんに、絶賛されている。

日々缶コーヒーの人たちには、天国のような味であろうよ。うん。

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