◆◆◆ 001★帰国から、アトリエスペース探しのこと ◆◆◆

2003.5.15 3年半のバリ島滞在を終え、猫と帰国。(あ、ついでにオットも帰りました・・・・・。よく聞かれるんで、一応書いておきます。)

『どうして帰国したのか?』ですか?

そんなこと教えてあげません。(キッパリ)

とりあえず、バリ島で借りていた、バトミントンコート付きの家は全て引き払ってきちゃいました。

コンセント一個まで売れたもんなあ。

恐るべしバリ人。

なんだかんだいって、頼りになるのは、金持ち(宿持ち)のお友達たちだわぁ。

5.20 アトリエスペースを探し始める。

最初は、2万5千円位のアパートを探そうと思ったのだが、アタシが住んでいる場所では、その値段では、駐車場程度しか借りれない。

マジっすか?

モチロン、ボロアパートもあるにはあるらしいのだが、そういうところに住んでいるのは、

不正滞在の外国人とか、借金取りから逃げ回っている日陰の人とか、すごい貧乏人とか、そんなのばかりらしい。

現実というのは、そんなもんである。

真っ当なマンションは、月々8万円位する。

うーむ。絵が売れているワケではないのに、月々8万円出てゆくのは、将来的に不安だよなあ。

などと考えていると、借地権付き土地450万円(12坪)ボロ家付きという、三角の土地の広告が目に入り、東町に行ってみる。(まだ販売中っす。)

ちょっと修理して使えれば、このくらいの金ならあるからなあ。・・・・などと思い大工さんにも見てもらうが、この家は、建て直さないと、修理はムリと言われ、次を探すことにする。建て直すと、400万以上はかかってしまうので、それであれば、1000万円程度の物件を狙う方が、手間がかからないからである。

5.24 船便で送った荷物が東京港に到着。

友人にトラックで取りに行ってもらう。ありがとうふくちゃん。

しかし、450kgの荷物(主にスケッチと、カンバス、それから、スガタ先生の絵など・・・・)は、持ち帰るのも、荷物を保管するのも大変だったよなあ。

5.28 アトリエとなる古家との出会い。(早 )

借地権付き土地1100万円という広告を見て、不動産屋に行く。

家から徒歩五分、公園、荒川土手近く。家は二階家でメチャクチャ広い。悪くない。

ところが、不動産屋は、『その物件は、昨日売れてしまった』などといい、

土地付き庭付き一戸建て860万円。12坪。というのがある・・・などと、別な物件を紹介してくれたので、早速見に行ってみる。

おおっ。土地付き(家も、とりあえずある)でこのお値段かぁ。激安だぜ。

中も見せてもらい、即決。早速手付金を支払い、取引の日時などを決める。

別に信じているワケでもないが、大安にすることになり、決済の日付は6月18日となる。

決済の前に、家の鍵をあづからせて頂いて、中のゴミなどを処分させてもらうことになる。

6.10 古家のゴミ処理。

家主 故 辰爺(たつじい)は、自分より、7年も前に奥さんに先立たれてしまったのだそうだ。

そんなこんなで、昔の人らしく、何も捨てられない人だった。

であるからして、家の中には、奥さんの品物も、自分の品物も、何も捨てずにそのまま置いてあったので、そりゃあもう、大変なモノの量。

ご家族の方も、自分達で少しは、何とかしようと思ったらしいのだが、住んでいたワケでもないし、皆さん遠方で、なかなか、ゴミの日にゴミを出しに来たりできずにいて、

結局、家をそのまま売りに出すことに決めたようだった。

アタシは、母親に手伝ってもらって、家の中の品物の処分を開始した。

家は居抜きで買ったため、使える家具や食器などは、使わせて頂こうと考えて、残す品物と、捨てる品物を分別する作業である。

この作業は、丸2日かかる。

奥様の若かりし頃のバラ模様の皮のコートは、素敵だったよなあ。もう、着れる状態じゃなかったけど、あんなコート、一度着てみたいというような、映画スタアが着るようなコートだった。

6.12 ゴミの撤収開始。

業者の方に来てもらい、トラックで、ゴミを引き取ってもらう。

近所の人が、『柿の木を切ってくれ』と頼みに来る。

裏庭に、大きな柿の木があるのだが、ケムシの大群に襲われて、迷惑しているのだそうだ。

都会の大木は、人を癒したりはせず、迷惑でしかないようだ。

バリ島では、フルーツの木はみんな大切にしていたけどなあ。

まあいい。柿の木があると、庭に光が入ってこないので、他の植物が育たない可能性がある。

アタシは、花に執着があるので、日当たりを確保したいという理由もあり、柿の木も切ってもらう。

さっきまで生きていた柿の木は、トラックに乗せられて、ゴミとして捨てられた。

東京で大切なのは、ゴミを捨てる能力だと、感じさせられた一日である。

『今切りますからね、少しウルサイかもしれませんけど、ご迷惑をおかけします。』と伝えると、ご近所の方は、どこかへ消えて行った。

あの人、誰だったんだろう・・・・。(謎)

アタシが辰爺の家を買ったことを、町内で知らない人はいないようだった。

北千住も、バリ島並みだよなあ。バリ人が噂好きとか、思っていたが、人間の本質という気がしてくる。

はぁ。世の中、暇な人が多いぜ。

ゴミは、二トントラックで2杯もあった・・・。ひええええ。

6.13 ゴミ処理二日目。

大工さんがタタミを上げると、床下の土台は、もう腐りきっていた。

全部捨てて取り替えるしか、方法が無いのだそうだ。そんで、これも捨ててもらうことになる。

この家の引き戸という引き戸は、開かない構造だった。

理由は、家がゆがんでしまい、そのまま使っていたので、全ての戸の開け閉めが出来ない状態だったのだ。しかし、何も捨てない辰爺だったので、押入れのふすまとか、台所、玄関と室内を仕切る建具など、全ての建具の数は足りていた。

大工さんは、この家のゆがみを仕立てる作業から始めなければならなかった。

はぁ。ホントウに、よく引き受けてくれたよなあ。

6.14 工事開始。

まだ、売買も終わっていないうちから、工事を始めてしまうオジャラ。

そっ、そういうのって、アリなんっすか?

うーむ。不動産屋の営業日の事情で、この前の大安(9日)が休みだったから、売買の日が18日になっただけだし、先方の同意もあったので、まあアリだろう。

オジャラは、不動産の売買に慣れているので、かなり図々しいかもなあ。たはは。

まあいい。先方だって、売れて嬉しいのだし、アタシは、家の中が大量のスケッチや画材に溢れていて、一日も早く、引越ししたかったからである。

もう、帰国から一ヶ月も経ってしまったぜ。はぁ。

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