009 ● 大作に挑む-2
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一晩乾燥した版から、今度は、描画部分を取り去ります。
そんでもって、製版インクを版に乗せます。 そうなんです。このあと、ここでチンクタールを塗らなければならなかったのに、忘れてしまう。 あ゛ー。 しかしアタシは理解できた。 チンクタールの製版工程を2回行うことにより、描画部分がくっきりと浮かび上がるのである。 とりあえず、ここまでは上手くいってたが、このあと失敗したということである。 |
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これが、印刷した感じ。
やはり、二度目のチンクタールを省略したというのが響いている。 これが版が潰れるという意味である。 どちらにしたって、リトの概要は理解が進んできている。 この版は、どうしようもないので、もう一度版を水洗い・灯油洗いして、再描画する。 |
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今回は、ソリッドマーカーという、リトグラフ専用の筆記具を利用。
今まで持っていなかったのだが、文房堂のリトコーナーでやっと買ってくる。 230円。 下が、CD専用マーカーで105円。 こちらは、パソコンのCDコーナーなどに、『これでもか』という程並べられている、売出し中のペンである。 |
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ソリッドマーカーは黒いので、描画するとこんな感じになる。
前の版と重なるので、描画ほど上手くは製版できないとおもうけど、まあ、初回なので、こんなもんでいいと思う。 最初は、別版で日付などを入れようと思ったが、試刷りのときに、これ以上版をつなげたり出来ないことが判明したので、版の中に小さく書き入れる。 ま、こんな感じでヨイだろう。 アタシの絵という感じはしている。 しかも、Jの文字が反転しているという重大事項にココで気づく。 これは、もう直さない。 読めなくはないので、そのままいくということだ。はぁ。 銅版画に引き続き文字に問題がある。 |
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そうして、作業はもう一度初めからということなので、SK液をスポンジに取り、版の上にムラなく塗ってゆく。
大きい版の場合、この作業が小さい版とは違い、うまくゆかないのである。 自力でリトをやるのが大変というのは、なんか解ってきた。 |
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