◆◆◆ 道具を作る(切り出し・バニッシャー) ◆◆◆

2005.6記

文房堂、銅版画のお教室では、今回は刃物を作ろうという講習がありました。

よく、テレビなんかで、職人さんが、自分の仕事用の道具(刃物系)を自分で作っているという話を聞いて、

驚いていたものですが、地金が手に入れられれば、そんなに難しくないということが解りました。

ご参考になる方がいらっしゃるかもしれないので、ご紹介しようと思います。

◆◆◆ 準備するもの ◆◆◆

●地金(左側から3つまでが、市販の地金です。細長くて黒い金属っす。)

●瓶に入れた、サラダオイルなどの油

●サンドペーパー

●バーナー、ヤットコ、軍手、ペンチ

●アルコールランプ(ろうそく)、ライター

●研ぎ石

●刃を削るルーター(電動式)

●あれば、防塵メガネや、サングラスのような、目を保護するもの

●テニスラケットのグリップのような品か、ガーゼなど(刃物の胴体に巻くもの)

今日作るのは、地金を両面利用した道具です。

片方は、左のような、切り出しにし、

もう片方は、右側の、細長いヘラで、少し曲がっている品のようなもの(バニッシャー)を作ります。

バニッシャーというのは、銅版の傷を消したり、メゾチントの、白い部分を作るのに使います。買うとお高いの。

まず、地金を、ルーターで削りだしてゆきます。

砥石で出来なくは無いと思いますけど、きっと、物凄く疲れると思います。

オジャラは、前から持っていたけど、使ったことの無かったルーターというのを、初めて使いました。

便利だぜ。

大人数なので、2台のルーターで作業しました。

完成図は、こんな感じっす。

地金の、片方は、角度をつけ、片方は、まず、丸く削りだします。

断面は、下みたいな感じ。

写真も参考にしてください。

ヘラの先は、後で折り曲げますので、この段階では、先っぽを丸く削るのがポイントです。

正面は、好きな角度にし、断面は、刃物ですから、片方が刃になるように削ってゆきます。

ある程度、ルーターで型が取れたら、今度は、砥石で研いで行きます。

この日は、電動でしたけど、家にある砥石で十分磨けます。

その後、細部は、サンドペーパーでツルツルにしましょう。

バニッシャーは、ツルツルが命っす。

それは、銅版の傷を消そうとして、新たなる傷がつくかつかないかという話っす。

次に、バーナーで焼きを入れます。

こんな、ポータブルなバーナーがあるとは知りませんでした。

ボンベに直接装着します。

バーナーの口は別売りだそうです。

カチっと火がついて、ボーッと燃えます。

作業は、気をつけて行いましょう。

トンボ球なんかも作れそうだよねーっ。

買いそうなムードのオジャラ。