◆◆◆ 売買されている作品を研究しよう ◆◆◆

オジャラよ、オマエが集めてどうするんだよ。

一番初めに買った銅版画。

これは、東京都美術館で開催されていた、

版画展というので、

阪神大震災のチャリティーセールというのを

やっておりまして、そこで、銅版画の

作田富幸先生の作品『オレンジのレトリック』を見つけたので、

つい買ってしまいました。

チャリティー系は、お値段安くて、

日本版画協会なるところの会員である、

力のあるセンセイ方の作品が並んで売られていました。

こういう、ちゃんとした筋のところから買う品は、ホンモノですから安心です。

それにしたって、いつみても、スゴイです。

版画をやればやるほど、このレベルはムリという気がしてしまい、やる気が無くなります。

アタシには、一生到達できない世界っす。

数ある先生方の作品と並んでも、一番オーラを放っています。アタシが言うんですから、間違いありません。

写真映り悪くてスミマセン。

ヤフーオークションで、安く売りに出されていて、

額付きで5000円で落札できたもんで、

買っちゃいました。

女性の顔、アタシに似ています。

作家名は、Timという、イギリス人の作品で、(たぶん、アメリカに住まれてると思いますけど)

鑑定書付きでした。

この版画は、単純な線によるエッチングに、手彩色してあり、文字も入っていますよね。

え?文字は何て買いてあるのか?

品がなさすぎて、とても日本語に訳せません。

文字の内容はさておき、この作品は、アタシが目指している作品にとても近いのです。(単純腐食に手彩色・文字入りという意味っす。)

この作品を購入してから、自分の作品のレベルが物凄く上がったもんで、もう少し買おうと思ったのでした。

瑛九の銅版画。

瑛九というのは、池田満寿夫の版画のセンセイだったらしいです。

オジャラは、彼のことは、全く知らなかったのですが、池田満寿夫展というのを見に行き、売られていた本の中に、彼の名前を発見しました。

そんでもって、ヤフオクで安価に売られていたので、買っちゃいました。

この方の作品が、好きということじゃありませんけど、面と線、点による、画面のコントラストというのは、今まで意識したことなかったもんで、この作品を見ながら制作すると、自分の作品の画面も、コントラストを気にするようになります。

この方は、生前、ほとんど作品を印刷されなかったらしく、没後、池田満寿夫プロデュースにより、100枚程度ずつ印刷され、スタンプによるサインを奥様の手で入れたという、死後刷られた作品です。

ちなみに、ホンモノのサイン入りは150000円程度で売買されており、コレクターズアイテムです。

版画を作る身としては、版さえ本人が作った品であれば、サインはスタンプでも、安ければ価値があると判断しています。

この作品が来てから、アタシの作品も、コントラストがぐっと良くなりました。

赤とかでプリントしたいけどなあ。

山口啓介 東京湾 

この方の作品は、アタシのコレクションの中では、異色です。

なぜなら、女性の体の作品じゃないからです。

この、激しいニードルさばきがねえ、アタシ、今まで、こういうの見たこと

無かったもんで、一枚、実物を見てみたいと思ったんですよ。

現在活躍中の人気の作家さんで、銅版画を中心に扱う画廊さんには、

彼の作品がよく置いてあるみたいです。

アタシの作品も、一気に激しくなってしまいました。これでヨカッタのかは

まだ結果出てないですけど、シャープな線だけでなく、力強い線というのも、アリかなと

今は思うようになりました。アタシの作品に、間違いなく影響を与えています。

でもまあ、買うのはね、今後はヌード一本で行こうかなあと。たははは。

渡辺栄一 天使はこず

この作品、ドライポイントで作られているんです。

ドライポイントというのは、銅板に、ニードルで傷をつけるだけの版画です。

黒い部分は、ルーレットを使っています。

それにしたって、なんて柔らかい線なんだろう。

ヤフオクで、写真見たときから、ずっと気になっていたんです。

アタシが買った作品の中では一番高かったです。

サイズも大きかったし、まあ、作家の格が違うんで、当然のお値段だと思います。

それにしたって、なんて美しいヌードなんでしょう。

そうして、終に、ルーレットを買ってしまったオジャラ。影響されやすいぜ。

城 景都

この方は、有名なのか、何作も、ヤフオクに出ていました。

それはそれは、女性を美しく描く方で、

アタシは、ぜひ一枚欲しいと思って目をつけていたんです。

というか、結構競りあがっちゃって、何度も

落札できなかったというのが正しいです。

そんで、やっとゲットできた作品。

少しお高かったですけど、渡辺センセイ程ではありません。

この作品は、特に体が美しくて、満足です。

この方、絵によっては、グロイもんで、抵抗ある人いるかもという作品ではあります。

でも、濃淡のつけかたと、白い帽子、女性の体の美しいラインは、これぞプロという感じっす。

あ゛ーっ。アタシのコレクションはね、実は、素描や、油絵なんかもありますし、銅版画なんて、お教室の方と、交換したやつも大量にもってますけどね、今回は、銅版画の作り方のコンテンツなんで、ここまでです。

金出して買った、価値ある逸品をみることで、作品のレベルも向上するというのを申し上げたかったのです。ご参考にしていただければと思います。

版画の展覧会や、専門画廊などをチョロチョロと見て周って、目を肥やすことは、作品作りを向上させるのに欠かせないと申しているのです。(本当)

画廊の人は、いつも暇なんで、そのうち顔も覚えられるかもしれないし、そうしたら、自分の作品を見てもらうチャンスにもなるかもしれません。

続けて、廃材を利用した版画をいくつかご紹介したいと思います。