◆◆◆ メゾチントプレートを使ったメゾチント版画 ◆◆◆

通称『メゾ』と呼んでます。

これは、腐食液を使わないので、このような市販の版を使えば、

結構少ない道具で、作品を作れます。

●左がメゾチントプレート。

これは、アルミニウムです。銅板よりも柔らかいので、女性でも、カンタンに作れます。

右がその包装紙。

げげっ。ハガキ二枚分で、920円もしやがるぜ。

●バニッシャーが必要になります。

なんか、ヤスリみたいっすね。

これは、機械で、目立てがしてある金属版なんです。

メゾチントというのは、その、目立てをバニッシャーで押しつぶして描画する技法です。

もちろん、銅板も売ってます。

断面図は、こんな感じです。

(下手でゴメン)

下が、目立てした金属板。

その、目を、バニッシャーで潰すと、

潰したところが、白く印刷され、目立てしたままの部分は、黒く印刷されるということです。

プロは、フツーの銅板を、目立てするところから始めます。もう、目立てするだけで、何時間もかかってしまいます。

下絵を描いたら、エンピツで、版の上に、転写してゆきます。

アタシは、いきなり描いちゃいましたけど、失敗した線をケシゴムで消せるので、結構楽勝という感じでした。

エッチングの場合、グランド塗っちゃうんで、下絵を直接版に描けないっすからね。(転写はできますけど)

黒く残す部分は、黒である程度、当たりをつけておくと、それ以外の部分をつぶしてゆけばいいので、解りやすいと思います。

左下バニッシャーです。

直接、版の上で、白くしたい部分を押しつぶしてゆきます。

地道な作業で、アタシにはあまり向いてないみたいです。

沢山押しつぶすと、白くなりますし、ちょろりと押し潰すと、グレーに印刷されるみたいです。

何度も、刷りながら、画面を調整してゆくみたいです。

アタシは、刷るのが今、面倒な状態(年末)なので、他のとまとめて、試刷りしようと思います。

メゾチントを刷る時には、いつもと道具が違います。

まず、裏布地。(スカートとか、ズボンとか、スリップなんかでいいです。できるだけ、シルクに肌触りが近い、目が細かくて柔らかいのが適しています。)

裏地は、二枚重ねにします。

その上に、枕を置きます。

これは、アタシが、急遽作った、自家製枕です。

不要な布を丁寧に巻いて、端をお手玉みたいに丸く縫いこんだ品です。

一時間もかかったぜ。

ポリエステル布で、結構カチカチに、この枕を作ります。

布を丸めるだけでも構いませんけど、大量に作る方は、あるといいと思います。

刷りがグット楽になります。

枕を、二枚の裏地で、シッカリと包みます。

そんで、銅板の表面のインクを軽く拭き取ってゆきます。

枕の部分がカチカチだと、溝の中のインクまで、布が入ってゆかないので、インクが濃く印刷できるのです。

こんな感じで、白くしたい部分は、重点的に、この、裏地で拭き取ります。

そんでもって、アタシは、黒くしたい部分は、紙で拭きあげました。

ちゃんとした作品が刷れるまで、結構、テクいると思います。

アタシも、挑戦するの初めてですが、お教室で、センセイが生徒さんを集めて、実演するのを何度も見ているので、ま、なんとかという感じです。

やっぱ、カチカチの枕は、イイ感じっす。

刷り上ると、こんな感じになります。

近くで見ると、イマイチっす。

ま、初メゾチントなんで、こんなもんで、ご勘弁ください。

アタシは、このコンテンツのためだけに、これを作りました。ハッキリいって、疲れます。

もうちょっと、白い部分を増やした方が、全体的にいいかなと思います。

拭き取りでなんとかなるのかもしれません。

ま、あとは、ご自分でチャレンジしてみてください。

続けて、エッジングの完成度を上げる、腐食前の黒ニスを塗る作業をご紹介します。