2004/1/31

ネットで知り合った『ヤギ姉さま』情報によると、『銅版画のインク講習会』なるものがあるらしい。

そっ、それっていくらなんっすか?

そっ、それって、どこでやるんっすか?

いっ、一万二千円んんんんん???

一体、インクが何本買えるんだよ。

とはいいながら、そんな講座があるなんて、聞いたことがない。よくよく伺うと、7年に一度の、超レア講座なのだそうだ。

オジャラブレンドのマイインクは、プレス圧で版からはみ出て、版画が全くダメになってしまうのだ。

もうちょっとマシな作品にするためには、どうしても、その問題を解決なければならなかった。

アタシの版画は、インクをもっと固く調合しなければならないのだ。

でっ、でも、固くするのって、どーすんのよ。

とりあえず、行ってきましたとも。

新横浜、OM版画工房まで。(遠)

インク講座の講師は、OM代表、カリスマ刷り氏の『O氏』。

パンフレットを拝見すると、フランスで、ミロなどの有名作家の版画印刷を手がけ、1975年に、OMプリントハウスを設立した、日本を代表する刷り氏などと書いてある。

へぇー。

初対面のアタシは、この頃は、当然に、この程度の理解しかないが、2日間かけて、ミッチリとインクと向き合うことになる。

終了日には、『カリスマさまぁぁぁ』状態に。

まずは、インクの基本的な構造や、刷りとのかかわりなどのガイド。

その後、実際に、3種類のインクを調合する実演講習。

マジっすか?

いや、多分、自分で作るとは思っていましたけどね。ええ。

まず、厚手のビニールを3重にして、その上に、リト用黒インクを乗せたのを3つ作ります。

その後、松煙墨、アイボリーブラック、ダイヤモンドブラックをそれぞれ乗せます。

レシピは、企業秘密なんで、バラせません。

参加者だけの特権よぉ。

そんでもって、ビニールヒモで、シッカリと縛って、粉とインクを混ぜ合わせてゆきます。

粉っぽさがなくなったら、今度は、ホットプレートの上に、ビニールを広げて、インクを更に練ってゆきます。

インク面をホットプレートにつけておくと、インクが溶けて、ビニールからカンタンに剥がすことができます。

そうして、トレイにまとめあげると、こんな感じ。

今度は、上に、厚手のビニールをかけて、更に、足で踏んで、インクを混ぜてゆきます。

ウドンみたいだぜ。

これを、少しづつとって、練り棒(下の写真のガラスの道具)で練ってゆきます。

こんな感じ。

左下が、練り前。右が、練り後。

ツヤが違います。

デジタル写真では解り辛いですけど、実物は、ピカピカっす。

この感じを覚えましょう。

カリスマO氏の説明によると、この、パン生地状の、ボテッとした状態で裏ごしするのが最良なのだそうです。

でもまあ、粘度が高いので、疲れます。(本当)

裏ごししたインクは、ラップをかけて、一晩熟成させます。

それで二日がかりなのか。なるほどぉ。

インクが高いワケだよなあ。ウン。

ということで、今日はここまででした。

そんでもって、明日は、プレートオイルを作るから、一時間予定を早め、集合は12時ということになってます。マジっすか?