*-*-* アートの保管ってどーすればいいの?-2 *-*-*
ネットで、中性紙を製造している、とあるメーカーさんに問い合わせましたところ、
都内の販売店さんをご紹介頂きました。
何でも、文書や版画などの保存専門の箱などを作っている会社があり、ショールームも都内にあるというのです。
そんでもって、炎天、行って参りましたので、そのレポートです。
2005.8.16記
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アタシも、もんじょ箱さんの商品について、随分詳しくなってしまいました。 ここでのキーワードは、 ●作品を、光から遮断し、外の外気に直接触れることを避ける。通気性はある程度保ち、完全に中性の容器で保存する。 まあ、こういうことになります。 そのための箱が、 ●もんじょ箱であり ●ストレージボックス(SORAGE BOX)であり、 ●キットボックス(KIT BOX)であり、その他の商品です。 |
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●もんじょ箱と、ストレージボックスは、アーカイバルボード(中性ダンボールで出来ていて)キットボックスは、中性の厚紙でできている。 まあ、こういうことになります。 買うほうは、収納する作品のサイズ及び、値段、折りたたみ式がいいのか、完成品がいいのかという違いで、ご自分にマッチする箱を選んで下さい。 みたいな説明ってことになります。 既に、完成しているタイプの箱もあります。 害虫の予防について、どちらが良いのかと尋ねましたが、折りたたみ式の箱であっても、0.1ミリ以下の虫は侵入できないと話されていましたので、裏張りがしてあるかどうかというのは、あまり気にしなくても良いのではないかというのが、私の感想です。 それよりも、サイズ・目的別に箱が準備されておりますので、版画の保管ということであれば、ストレージボックスか、キットボックスのどちらかで良いと思われます。 ご参考になればと思います。 |
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保管箱の話は理解できました。 次には、「薄葉紙」と呼ばれる、薄い紙についてご紹介したいと思います。 この「薄葉紙」というのは、イロイロなメーカーさんが作られているのだそうです。 そんでもって、多くは酸性とか、版画に適さない有害な薬品を利用して作られているという話でした。 でありますからして、「きちんとしたメーカーの、中性薄葉紙を求める」というのが正しいのだそうです。 なるほどねえ。 もんじょ箱さんでも、薄葉紙を作られていました。 半透明の紙です。 一応、オススメのだけご紹介しておきますね。 SILティッシュ 14g/? 800*1100mm 1000枚包み こちらは、現在の価格(2005.8)は、1000枚で2万円ということでした。 薄すぎて、数えることが出来ないので、1000枚単位なのだそうです。 1000枚は多いという方もいらっしゃると思いますんで、別な商品もご紹介します。 |
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ILティッシュ 39g/? 1091*788 200枚梱包だと、一枚あたり45円。 同じ商品のバラ売りを求めると、一枚あたり76円ということです。 上の品物よりもずっと厚い紙です。 これに包んでから、中性の箱に入れることにより、日本家屋でも、かなりのコンディションで作品の長期保管が可能ということですので、ご参考にしてください。 薄葉紙は、画材店などでも販売されていますけど、もんじょ箱の方は、「ちゃんとした筋の紙でないと、意味が無い」 と話されていました。 まあ、市販の紙に、どんな薬剤が使われているかは、調べることができませんからねえ。 |
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「中性紙チェックペン」というのがある。 オジャラは、持ってます。 まあ、これで調べてみたんですけどね、画材店のもマチマチなんですよ。 ホントっす。 酸性もあるワケですよね。 うっひょーという感じでした。 自己調査ですから、間違いがありません。 そういうこともあって、紙製品一筋で、保管に特化した商品を開発されている会社さんが存在するというのは、心強いなと思います。 |
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もんじょ箱さんのお話によると、この、中性紙チェックペンなる品の利用にも、注意が必要なんだそうです。 まず、購入から1年程度しか使えない。(中のインクが、酸化してしまい、正しくチェックできなくなってしまうらしいです) また、例えば、買ったばかりであっても、信用はおけない。(PHいくつなど、厳密な所まではチェックできない) まあ、酸性か、アルカリ性かみたいな、極端なチェックには使えると話されていました。 「それよりは、きちんとした中性の薄葉紙を求めるのが一番です」キッパリ。 という自信に満ち溢れたご回答。ありがとうございます。汗。 中性紙チェックペンを使う場合には、参考にできるのは、書いた瞬間だけなのだそうです。 5分程度かけて、色が変色してきたとかいうのは、インクが、空気に触れて酸化してきたって話みたいっす。 ご利用になっている方、どうぞ、ご参考になさってください。 |
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もんじょ箱さんでは、アーカイバルボードをバラ売りしてくださるお店もご紹介下さいました。 フォトギャラリー インターナショナル(PGI) というお店です。 アーカイバルボードは、こちらの、PGIさんとの共同開発なんだそうです。 直接品物を買いたいという方は、もんじょ箱さんよりも、こちらに直接行かれるといいと思います。 もんじょ箱さんは、ショールームですので、販売は、お金を銀行で振り込んで、工場から指定先に直送という形が取られます。 美術館さんなんは、それのほうが良いのだと思いますけど、個人の収集の方が、2個程度必要という場合には、PGIさんでということになります。 もんじょ箱さんのHPは無いみたいです。汗 詳しく話しを聞きたいので行ってみたいという方は、 「神田もんじょ箱」 〒101-0047 千代田区内神田2-11-6 共同ビル 5階 株式会社TS.スピロン内 営業時間9:00-17:00 土・日・祝・年末年始・夏季休業日ほか tel&fax 03-5209-2056 となっていまする資料請求は、FAXが良いと思います。 メールもあるみたいですので、こちら、ご参考にしてください。 メアド書くと、(スパム大量に届いてしまい)ご迷惑なんで、画像にしておきます。 見えないかもなあ。@メアド 神田駅西口商店街を真っ直ぐ進み、外堀通りにぶつかった、角のビルです。 一階は信用金庫かなんかだったと思います。 五階に上り、もんじょ箱を見せてくださいなどというと、資料を鬼のように渡してくれます。 紙の専門会社さんなんで、水彩紙や版画紙なんかも製造しています。 輸入品と金額が大差なくて、アタシ的には、同じ値段なら、アルシュかハーネミューレを使いますよね。輸入コストが要らない分、紙の価格が安いってことなら、心が動きますけどね。思い入れとしては、「国産の最高級品を作りたい」ということのようです。 レポートはこんな感じです。 版画・日本画の保管をどうしようか、お探しの方のお役に立てればと思います。 額に入れたまま、ダンボールで保管というのは最悪ですから、どうぞ、大切な作品に手をかけてあげてください。 ちなみに、額縁用のマット、裏紙などの周辺商品もありました。 ベニヤも酸性なんで、今は、アーカイバルボードをベニヤ板の代わりに、額縁のうしろにつけるというのが、美術館の主流になっているのだそうです。 劣化した紙作品は、元には戻りません。 コンディションの良い作品をお持ちの方、是非、一個お求めになってみてください。 |
追記。
もんじょ箱さんの箱のサイズというのは、ある程度限られていますけど、保存する作品のサイズとマッチするとは限りませんよね。 アーカイバルボードで、特注をしてくれる先さんというのもあるみたいです。 有 資料保存器材さん。 たとえば、一般の作品は、桐製の収納箱に入れているけれども、大型のだけ、アーカイバルボードの保存箱に入れたい。 だけど、自分の作品のサイズと、もんじょ箱さんの規定箱のサイズがフィットしない。 そういう方にオススメです。 ご参考になればと思います。 日本画なんかの巻物を入れる箱とか、イロイロあるみたいです。 |
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